医師が専門分野を決める際には、自分に向いているかどうかという点も重要ではないでしょうか。
特に幅広い範囲を担う泌尿器科で働く際は、やりがいを感じながら働けるよう、「自分の性格的に合っているのか」も考慮したほうがいいかもしれません。
「泌尿器科の医師に向いている性格や特徴などを知りたい」
「泌尿器科への転職に興味があるが自分に合うか気になっている」
この記事では、泌尿器科に興味がある医師のために、転職エージェントの視点から、泌尿器科の医師の性格の傾向や、適性について解説します。
泌尿器科の魅力ややりがいについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
泌尿器科の医師に多い性格とは
人の性格はそれぞれですから、泌尿器科の医師の性格に必ずしも統一性があるとは言えません。 あわせて読みたい
しかし、イメージとしては「泌尿器科医は明るい人が多い」と言われています。
多くの医科大学や医局で、泌尿器科医は面白い人、気取りがない人、フレンドリーな人が多いと感じている後輩医師がいるようです。
泌尿器科の医師は、担当部位に対して内科も外科も診るという多様性があります。
さらにロボット手術や最先端のがん治療など,、最先端のテクノロジーに触れる機会も多く、若手でも手術の経験ができる医療機関が多いです。
こうしたアグレッシブな環境で働くことで、充実した日々を送っている医師が、自然と明るい振る舞いになっていくのかもしれません。
ちなみに日本だけでなく、アメリカでの「あるある」として、泌尿器科医は「親しみやすく面白くて明るい外科医」と表現されることがあります。
泌尿器科医に向いている人
泌尿器科医には明るい性格の人が多いというイメージがあるとお話ししました。
実際にその傾向はあるのかもしれませんが、「性格が明るい」だけでは泌尿器科に適性があるかどうかを判断するのは難しいでしょう。
ここからは、泌尿器科医に向いているタイプについてご紹介します。
1.興味や探求心を持って取り組める人
泌尿器科医は尿路の疾患や男性生殖器の疾患、骨盤の疾患など、幅広い領域を受け持つことになります。 あわせて読みたい
また担当する部位において、外科的処置だけでなく内科的な管理も求められる診療科です。
他の診療科の患者で泌尿器関連に問題があると診断されると、疾患の種別を問わず全て泌尿器科が受け持つことになります。
とことん専門性を追求したいタイプの方や、最新技術を旺盛に学びたいタイプの方には、泌尿器科は向いていると言えるでしょう。
2.細やかな配慮や気配りができる人
泌尿器科が受け持つ領域は、人のデリケートな部分でもあります。 あわせて読みたい
このことから、問診で患者のプライベートな情報を聞かねばならない機会も少なくありません。
相手に配慮しながらも、時にはかなりデリケートな質問をすることから、気配りが得意な方は泌尿器科医が向いていると言えるでしょう。
また泌尿器科はこうした特性から患者との信頼関係を築くチャンスがあるとも言えます。
人とのコミュニケーションが得意な方や、好きな方にも泌尿器科は働きがいのある診療科ではないでしょうか。
3.真摯に根気強く取り組むことができる人
泌尿器科は、担当領域外についてはあまり深い知識を必要としないものの、担当領域については疾患の種別を問わず知識を深める必要があります。 あわせて読みたい
そして前述の通り、外科的処置や手術だけでなく、投薬管理や健康管理といった内科的な要素も求められます。
幅広い技術を旺盛に吸収するだけでなく、一人の患者に長く向き合える根気や責任感も併せ持つ人が、泌尿器科医に向いていると言えるでしょう。
泌尿器科医の仕事内容
泌尿器科では、腎臓や膀胱、尿管といった泌尿器関連の疾患を受け持ちます。 あわせて読みたい
腎臓がんや膀胱がんなどのがん治療にも携わる一方、結石や夜尿症といった服薬治療にも対応し、外科的な治療と内科的な管理が求められる診療科です。
男性生殖器や女性の骨盤関連の疾患も専門領域で、一般的な泌尿器科のイメージとしては、前立腺にまつわる疾患や性病、男性不妊などの男性生殖器にまつわる診療があるかもしれません。
しかし、腎臓に絡んだ臓器も診ることから、人工透析や腎・肝移植までも取り扱う、非常に幅広い領域を受け持つ診療科です。
泌尿器科内でも、さらに専門分野を極める医師も多いです。腎臓専門や前立腺専門に技術を磨く方もいますし、透析のスペシャリストになる方もいます。
担当領域が広く、アプローチも多様なことから、手術面では技術開発が盛んで、ロボット手術や画像研究、新薬開発まで最新技術を得やすい診療科です。
また泌尿器科医と言えば男性が多いイメージがありますが、排尿トラブルを抱える女性患者への対応から、女性医師も増えてきています。
泌尿器科医の魅力とやりがい
泌尿器科医の仕事のやりがいにはどのようなものがあるでしょうか。
学ぶべき技術が多く、道を極める難易度が高そうに感じますが、だからこそ得られるやりがいについてご紹介します。
外科と内科の両方を経験できる
外科や内科は、主に疾病箇所ではなく治療法によって診療科が分かれます。 あわせて読みたい
例えば、胃や腸で癌ができれば外科が手術をしますが、胃炎や腸炎といった症状であれば内科が担当します。
しかし泌尿器科では腎臓が癌になっても、炎症を起こしただけであっても、すべて泌尿器科で診療を行います。
泌尿器科医は担当領域において、どんな疾病が起こっても責任を持って向き合うことになり、その治療において外科的アプローチも内科的アプローチもすべてこなします。
一つの臓器において、病状を問わずどんな状況でも向き合い治療するという、他の診療科にはないスキルが身につくことに大きなやりがいと感じる方は少なくないでしょう。
一つの科で多くの専門分野を極められる
泌尿器科の対応領域は幅広いため、一つの診療科の中にあってさまざまな専門分野を極めることができます。 あわせて読みたい
また病院やクリニックによって、同じ泌尿器科でも得意分野を前面に押し出すといった細分化も見られます。
そして臨床の現場で疾患や臓器ごとに異なる処置をしていくという特徴から、技術開発も盛んな分野です。
新規の抗がん剤や排尿トラブルにまつわる新薬開発、臨床研究や基礎研究といった、臨床医だけでなく研究医を目指す方にも門戸が開かれています。
患者の年齢層や性別、そして受け持つ領域の広さから、数多くの専門領域を持つ泌尿器科は、より多くの経験を積みたい医師にとって、やりがいを感じやすい環境だと言えるでしょう。
ワークライフバランスを保った働き方ができる
泌尿器科の忙しさはどうかというと、比較的救急疾患が少ない傾向があるため、ワークライフバランスを保ちやすいと言われています。 あわせて読みたい
手術も数多くこなしていく診療科ではありますが、そのほとんどは予約診療で、緊急手術の機会も外科と比べると少ないです。
このことから、時間を管理して働きやすい診療科としても知られていて、ワークライフバランスを保ちやすい環境です。
外科処置に必要な手技を極めつつ、プライベートの時間もきちんと確保でき、充実した気持ちで仕事にあたることができるのは、医師にとって魅力的なのではないでしょうか。
また大きな病院の泌尿器科で働いて多様な経験を積むことも可能な一方、透析や男性泌尿・女性泌尿といった特定ジャンルに特化したクリニックで働くこともできます。
豊富な選択肢から自分に合った働き方を選べる点も、泌尿器科医として働く魅力の一つです。
泌尿器科医になるには
泌尿器科医を目指すのであれば、専門医資格はぜひ取得しておきたい資格です。 あわせて読みたい
初期臨床研修を終え、専攻医として泌尿器科専門医資格の研修を4年間受けます。
厳密には専攻医になった時点から泌尿器科医として働き始めることになりますが、一人前と認められ、自分でも自信を持てるようになるのは専門医資格取得後となるでしょう。
泌尿器科のどの分野を強みにしていくかによって、それに合わせた資格取得を進めていくのが、一般的な泌尿器科医のキャリアプランです。
また将来的に開業を目指すのであれば、準備のための資金も必要になります。
ワークライフバランスを保ちやすい職場や研修先を見つけ、上手に副業や掛け持ちの非常勤バイトを組み入れながら、開業に向けた経験と貯金を増やすという方もいます。
医師専門の転職エージェントなら「メッドアイ」
一人前の泌尿器科医を目指す道のりは、決して楽なものではありません。
研修医がこれから泌尿器科を目指すなら、一つずつ着実に成長していく必要があります。
一方、現在別の診療科で働いている医師が泌尿器科を目指す場合は、これまでの経験が役に立つことも多々あるでしょう。
なぜなら泌尿器科では、外科的治療と内科的管理の両方から患者にアプローチするため、今までのスキルが無駄にはなりません。
泌尿器科医として活躍したいのであれば、資格取得のための研修先を慎重に選ぶことをおすすめします。
医師がスキルアップのために環境を変えることは珍しくないですが、泌尿器科のような多種多様な経験が求められる診療科の場合、望むスキルが身につくかどうかは重要です。
研修先や転職先を探す際には、ぜひ医師専門の転職エージェントに相談してみてください。
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まとめ(泌尿器科の医師はどんな性格が多い?)
泌尿器科は患者のデリケートな部分にまつわる診療科であることから、偏ったイメージを持たれることがあるかもしれません。
しかし、担当領域のどんな疾患でも対応する幅の広さがあり、デリケートな部位を見るがゆえに患者としっかりとした信頼関係を築けるため、やりがいが非常に大きい診療科でもあります。
技術や新薬の開発も盛んで、最新のテクノロジーにいち早く触れられる魅力があるのも、泌尿器科の医師の特徴の一つです。
泌尿器科医を目指す方には、専門医資格を取るだけでなく、サブスペシャリティや認定医の資格も積極的に取得する向上心がある方が向いています。
また、患者としっかり関係性を築き、一人ひとりに寄り添える方も向いているでしょう。
泌尿器科医の仕事を探す際には、その病院でどんな症例を専門としているかや、設備の充実度、研修の豊富さなどをしっかりチェックしておくことをおすすめします。
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