- 履歴書と職務経歴書の違いは何?
- 履歴書と職務経歴書の書き方や注意点は?
- フォーマットはどれを使用したらいいの?
上記のような疑問をお持ちの医師の方に、採用担当者が好印象を持つ履歴書と職務経歴書の書き方について解説します。
また、そのまま使用できるフォーマットを用意していますので、ダウンロードをしてご活用ください。
【テンプレートのダウンロードはこちら】
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※エクセル形式のデータで、「履歴書」「職務経歴書」「送付状(履歴書送付用)」「封筒貼付用宛名ラベル」「退職願・届」
の5つのシートに分けられています。シートを選択してご使用ください。
履歴書と職務経歴書、どちらを提出する?
履歴書と職務経歴書にはどういった違いがあり、どちらを医療機関に提出するのでしょうか。順番に解説していきます。
履歴書と職務経歴書の違い
履歴書は学歴や職歴、資格など、ご自身のプロフィールをアピールするためのものです。どの学校をいつ卒業したか、どの病院でどの役職に就いていたか、資格は何を持っているか等ひと目でわかりやすく書くことがポイントです。
また、志望動機や自己PRで自己をアピールすることも重要な役割です。文章や文字量を見て人柄を判断される場合もありますので、丁寧に作成しましょう。
職務経歴書は、これまで経験した職務に対して詳細に説明するためのものです。その病院ではこういった業務を担当し、こんなスキルを身につけた等、具体的な自己スキルをアピールします。
どちらを提出するのか
履歴書と職務経歴書のどちらを医療機関に提出するのか、その応募する働き方によって変わってきます。
以下にまとめましたので、参考にしてください。
応募する働き方 | 提出書類 |
---|---|
常勤 | 履歴書・職務経歴書 |
非常勤 | (履歴書・)職務経歴書 |
スポット | 職務経歴書 |
常勤先の応募では履歴書・職務経歴書の両方を提出しましょう。自身の人柄や特徴も含めて、応募先に必要な人材であることをアピールするためです。
最近では、非常勤やスポットの応募には職務経歴書のみを提出することがあります。もちろん医療機関側から履歴書の提出を求められる場合もありますので、ご自身の応募する医療機関に合わせて書類を準備してください。 あわせて読みたい
履歴書の書き方
誰が見てもわかりやすい履歴書を作成することがポイントです。記入する項目について順番に解説していきます。
- 日付
- 氏名
- 住所
- 連絡先
- 写真
- 学歴、職歴
- 免許、資格
- 最寄り駅
- 特技、趣味、好きな学科
- 志望動機、自己PR
- 本人希望
日付
日付は、持参の場合は面接日当日、郵送の場合は投函日、メールの場合は送信日を記入します。年号は西暦でも和暦でも大丈夫ですが、履歴書内、職務経歴書内で統一させましょう。
氏名
姓と名の間にスペースを空けましょう。
ふりがなは履歴書の記載方法に合わせます。「ふりがな」の場合はひらがな、「フリガナ」の場合はカタカナで記入します。
住所
都道府県から書きます。省略はせず、正式な住所を記入してください。郵便番号やマンション名も忘れずに記入しましょう。
連絡先
日中連絡のつく電話番号を記入しましょう。
写真
3か月以内に撮影したものを貼付します。履歴書の写真では人柄を見られますので、身だしなみには気を付けましょう。
男性は髪の毛を短くしたり、女性ならまとめたりして清潔感を出してください。爽やかな印象を与えられるような写真を使用しましょう。
学歴、職歴
例の画像のように、1行目には「学歴」、職歴を書き始める前の行には「職歴」と記載します。
学歴は高校卒業から記入しましょう。学校名を記入する際は省略せず、〇〇県立〇〇高等学校のように正式名称で記入してください。
職歴も略称にせず正式名称で正確に記入し、在籍期間や職位も記入しましょう。
学校名や職歴に記載する病院名が変更されている場合は、旧名称の後に新名称を記載すると丁寧です。(例:〇〇病院 (現 〇〇総合病院))
また、医局人事によって異動した場合は、(医局人事による異動)と追記するといいでしょう。(例:〇〇病院 入職 (眼科 医員)(医局人事による異動))
退職から次の入職まで期間が空いている場合は、面接の際に理由を聞かれることがあります。面接前にはしっかり答えられるよう、準備しておきましょう。
並びは時系列になるように記入し、職歴の最後は右寄せで「以上」と記入してください。
免許、資格
医師国家資格は医師登録番号も必ず記入しましょう。
専門医資格や指導医資格もこちらに記入します。
最寄り駅
通勤時間を把握するために、自宅の最寄り駅を記入します。〇〇線〇〇駅と記入してください。
特技、趣味、好きな学科
個人的な趣味などを記入することにより、人柄が伝わります。面接時の、会話のきっかけになることもありますので、自由に記入しましょう。 あわせて読みたい
どの趣味を書いたらいいかがわからない方は、こちらの記事も参考にしてください。
志望動機、自己PR
志望動機、自己PRは履歴書の中で特に重要な項目です。 あわせて読みたい
採用担当者は、「採用することで病院にとってプラスになる人材」を求めています。その気持ちを理解し、そういった人材であることが伝わるようにアピールすることが大切です。
そのためには、まず応募先のホームページや求人情報を細かくチェックしましょう。
応募先の求める人材像からそれに見合った人材であることをアピールしたり、応募先の医療に対する考え方を調べ、それが合致しているなど人柄をアピールしたり、これまでの経験からどう貢献できるかなど経験や強みをアピールしたりするのが記入のコツです。
また、入職の熱意を伝えることも重要でしょう。応募者が多い人気の求人だと、「本当に採用されたい」という熱意が伝わる人が採用担当者に選ばれやすくなるのは言うまでもありません。
なぜその医療機関を志望するのか、熱意が伝わることを意識して構成や内容を考え作成しましょう。
以下の記事ではより詳しい志望動機、自己PR作成のコツをご紹介しています。是非参考にしてください。
本人希望
基本的には「貴院(貴クリニック、貴所)の規定に準じます。」と記入しましょう。 あわせて読みたい
特別な希望がある場合はもちろん記入して問題はありませんが、その場合は、理由も簡単に記入するようにしましょう。
職務経歴書の書き方
職務経歴書は履歴書ほど書式や項目など定型化がされていません。要点を押さえて自由にご自身の経歴をアピールしましょう。
アピールする内容は、自身が提供できるスキルや経験の中から応募する仕事内容に関連するものを中心に整理し、具体的に書くと効果的です。
以下が医師の職務経歴書に書く主な項目です。
- 日付
- 職歴
- 専門分野
- 資格
- 所属学会等
- 可能な手技・手術例
- 可能な業務
- その他の要望
日付
履歴書と同様、持参の場合は面接日当日、郵送の場合は投函日、メールの場合は送信日を記入し、年号は統一しましょう。
職歴
時系列順に記入しましょう。
(記入例)
2005年4月(自)2007年3月(至) 〇〇総合病院 研修医 医員
2007年4月(自)2012年3月(至) 〇〇総合病院 循環器内科 医員
2012年4月(自)2014年3月(至) 〇〇大学医学部附属病院 循環器内科医局 助手
2014年4月(自)2016年3月(至) 〇〇県立総合医療センター 循環器内科 医長
2016年4月(自)~ 〇〇総合病院 循環器内科 部長
専門分野
(記入例)
【眼科】網膜硝子体手術、難治白内障手術・網膜硝子体疾患・網膜血管閉塞疾患など
【産婦人科】産婦人科腹腔鏡手術など
【心臓血管外科】小児心臓血管など
【泌尿器科】泌尿器科腫瘍など
資格
取得した年月の順に箇条書きで記入しましょう。専門医や指導医資格などもあれば記入します。
(記入例)
【放射線科】放射線診断専門医、指導医、マンモグラフィ認定(B)、肺がんCT検診認定など
【神経内科】日本神経内科専門医、指導医、日本内科学会認定医、日本総合内科専門医、指導医など
所属学会等
所属学会名は省略せず、正確に記入しましょう。役職に就いている場合は併せて記入します。
その他、学会発表や研究論文などアピールしたいものがあれば記入してください。
(記入例)
・日本集中治療医学会、脳神経外科救急学会(救急医)
・日本産科婦人科学会(産婦人科)
・日本泌尿器科学会(泌尿器科)など
可能な手技・手術例
(記入例)
ナート、気管挿管、腹腔穿刺、人工呼吸器管理、外傷初期対応、腹腔鏡手術、分娩、
白内障手術、オピロイドコントロールなど
可能な業務
応募先で可能な業務を記入しましょう。
(記入例)
・外来 〇
・病棟管理 〇
・手術 △
・日勤 〇
・当直 ✕
・オンコール ✕ など
その他の要望
要望を記入します。特にない場合は、「特になし」と記入し、空欄は避けましょう。
履歴書、職務経歴書の注意点
- 手書きではなくパソコンで作成したものを提出
- 志望動機や自己PRは短くならない
- フォントや文字サイズを統一する
- (手書きの場合)訂正をする際、修正テープ等での修正はNG
- (手書きの場合)文字の大きさは読みやすい少し大きめ
手書きではなくパソコンで作成したものを提出
手書きの履歴書、職務経歴書も問題はありませんが、時間のない医師はデータ入力したものを印刷する方が時間の短縮になり、採用担当者も読みやすいためおすすめです。
手書きの方が誠意が伝わると言われていた時代もありましたが、最近はどちらでも選考結果には影響しないと考えて問題ないでしょう。
志望動機や自己PRは短くならない
志望動機や自己PRが明らかに短いと入社の意志が低いと判断されかねません。採用してほしい気持ちを志望動機や自己PRに込めて気持ちが伝わるような文章にしましょう。
フォントや文字サイズを統一する
フォントや文字サイズを統一すると見栄えのよい履歴書、職務経歴書に仕上がります。
特に指定がない場合は、パソコンに標準搭載されている明朝体やゴシック体を選ぶと無難です。
手書きの場合
印字のものがおすすめと先ほど言いましたが、応募先によって手書きを指定していることもあります。もし手書きをする場合は、字や文章の書き方などから「適当な人」、「いい加減な人」など、ネガティブな印象が付くことがあるため、丁寧に作成しましょう。 あわせて読みたい
また修正したい場合は、初めから書き直しましょう。どうしても書き直す時間がないなどの場合は定規で修正箇所に二重線を引き、その上に訂正印を押して余白に書き直します。
文字の大きさは小さすぎず大きすぎず、読みやすい少し大きめを心がけましょう。
その他、履歴書、職務経歴書の書き方などでわからないことがある場合は、転職エージェントに相談するのがおすすめです。
医師の転職エージェントは、一人ひとりのサポートが手厚い「メッドアイ」がおすすめです。是非お気軽にご相談ください!
履歴書、職務経歴書のテンプレートダウンロード
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厚生労働省やJIS規格のテンプレートもありますが、医師が使いやすい履歴書のテンプレートをご用意していますので、是非ダウンロードして、ご利用ください。
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どの書類を提出したかがわかるように、データ印刷の場合はデータ保存、手書きの場合はコピーを必ず取るようにしてください。手書きの場合、コピーを提出するのではなく必ず原本を提出しましょう。
履歴書提出時のマナー
履歴書の提出方法は、郵送、メール、手渡しがあります。
各提出方法によって気を付けるポイントが異なりますので、以下を参考にしてください。
郵送
郵送の場合の気を付けるポイントは以下です。
- 封筒の宛名
・住所は都道府県名から書く
・番地などはハイフンで省略せずに「○丁目○番地○号」のように書く
・病院名は、「医療法人 ○○会 ○○病院」と正式名称を書く
・宛先は病院名に「御中」または採用担当者の名前に「様」をつける
・宛先の下に「応募書類在中」と赤字で書く
・裏面の左側に自分の住所と名前を書く - 書類はクリアファイルに入れる
- 送付状を付ける
封筒の宛名の書き方については、以下の記事を参考にしてください。 あわせて読みたい
また、封筒に入れる書類の順番についても以下の記事で解説しています。
ビジネスマナーとして、書類を郵送する際は一番上に送付状を同封します。 あわせて読みたい
送付状の書き方の説明や、テンプレートダウンロードは以下の記事です。
メール
最近では、求職者にデータでの履歴書提出を依頼する医療機関が増えています。
データで送信する際に気を付けるポイントは以下です。
- データはPDFに変換して添付する
- データはパスワードを設定する
- 個人のメールアドレスから送信する
- 送付状は必要ない
メール本文の例文や、データに設定するファイル名など詳しい内容は以下の記事を参考にしてください。 あわせて読みたい
手渡し
面接時に履歴書を手渡しする際に気を付けるポイントは以下です。
- 送付状は必要ない
- 封筒の宛名は必要ないが、差出人情報は必要
- 封筒からクリアファイルに入れた書類を取り出し、封筒の上に重ねて渡す
手渡しする際も封筒は必要です。 あわせて読みたい
手渡しする場合の封筒の書き方は以下の記事でも解説しています。
また、面接の対策として、よく聞かれる質問や失敗しないための注意点を以下の記事で解説しています。是非参考にしてください。 あわせて読みたい
提出前に最終確認を
作成し終えた履歴書、職務経歴書は採用担当者の気持ちになって自分で最終確認をしましょう。その後第三者に内容を添削してもらい、意見をもらうとより良いものに仕上がり、ミスも見つけやすいためおすすめです。
第三者に意見を求める際、利用をおすすめするのは医師専門の転職エージェントです。これまで医師の履歴書、職務経歴書をたくさん見てサポートしてきた実績があるため、採用に近づく意見を無料で得られることがメリットです。
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まとめ(履歴書・職務経歴書の書き方)
履歴書、職務経歴書の違いや書き方について詳しく解説しました。
作成する際は以下に注意してください。
- 書き方のポイントを参考にする
- パソコンで作成し、データを印刷する
- 志望動機や自己PRは短くならない
- 提出前に第三者に添削してもらう
履歴書は単なる経歴の羅列ではなく、新たなステージに向けた自己アピールの第一歩です。特に、これまでの経験を活かしつつ、応募先の医療機関や企業でどのように貢献できるのかを明確に伝えることが大切です。
履歴書、職務経歴書を作成する際には、正確さとわかりやすさを重視し慎重に内容の調整を行いましょう。特に、応募するポジションに関連する情報を中心に記載し、必要のない情報は除くことで、簡潔で読みやすい書類に仕上げることができます。
より良い履歴書、職務経歴書を作成し、転職活動が成功することを応援しています!