医師といえば長時間労働などの勤務の過酷さをイメージする人も少なくないでしょう。
1日の労働時間の長さもさることながら、休日がきちんと取れるのかを心配する方もいるのではないでしょうか。

「医師は労働時間が長いけど休日もやはり少ないのか?」
「有休を取りやすい診療科は存在するのか?」
「どのような職場なら休みを取りやすいのか?」

今回はこのように医師の休日取得について心配を感じる方のために、転職エージェントの視点から医師の休日事情を解説します。
また、休日がなかなか取れないという医師のために、休みやすい職場や診療科の情報もお伝えしますので参考にしてください。


医師の休日の実態は? やはり少ないのか

医師の休日の取得状況については、診療科や勤務する病院によっても変わってきます。
しかし、全体的に見ると医師の休日は平均より少ないです。
まずは医師の休日の現状と、診療科による違いについてご紹介します。

医師は長時間労働で休日もやはり少なめ

医師の労働時間の長さはよく知られていますが、休日に関してはどうでしょうか。
労働政策研究・研修機構が調査した「勤務医の就労実態と意識に関する調査」を見ると、1週間あたりの労働時間が平均で46.6時間となっています。

診療科や勤め先の状況によって大きなムラがあり、厚生労働省の調査では、週に70時間以上働いている医師が10%以上もいることがわかっています。

当直がある勤務形態の場合、連続勤務時間が32〜36時間の医師も4割ほどにのぼり、それ以上の連続勤務時間に及ぶケースも問題視されている状態です。
また、休日についても、m3.comの調査では「月に2日以下」が13.7%に上り、しっかりした休日が取れていないことがわかります。

労働時間は診療科によって異なる

医師の労働時間は、診療科によっても異なってきます。
診療科別の週あたり労働時間を多い順にまとめてみました。

診療科週あたり労働時間(平均)
救急科54.0時間
脳神経外科53.3時間
外科52.5時間
小児科52.0時間
産科・婦人科・呼吸器科・消化器科・循環器科49.4時間

*労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」より一部引用

緊急対応の多い科は労働時間も長くなりやすく、救急科や脳神経外科などがトップとなっています。
また、時間帯を選ばない対応が求められる小児科や産科なども上位にランキングされています。
これらの診療科では、平均以上の労働時間をこなしている割合も高く、週あたり50〜70時間働いている医師が4〜5割近くいるという結果が出ているのです。

休みが取りやすい診療科や職場は?

医師の労働環境は、診療科や勤務先の病院によって変わってくることをご紹介しました。
それでは、休みが取りやすい診療科や病院とはどのようなところなのでしょうか?
診療科と職場それぞれで、休みをとりやすいとされる診療科について解説します。

有給休暇を取りやすい診療科トップ5

まず、有給休暇の取得日数が多い診療科をピックアップします。
年間に7日以上の有給取得ができた割合の高さでランキングしました。

診療科有給7日以上取得割合有給取得日数(中央値)
精神科35.4%4〜6日
産科・婦人科35.4%1〜3日
麻酔科33.4%4〜6日
放射線科29.9%1〜3日
眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科28.8%0日

*労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」より一部引用

有給休暇の取得日数は、精神科、産科・婦人科、麻酔科が多くなっています。
しかし、年間で7日以上取得できている割合は高いですが、中央値はいずれも低めです。
これは、勤務先の病院に左右される要素も多いためです。
例えば、大学病院などの学校法人や医療法人は有給7日以上取得の割合が高めですが、国公立病院などでは低くなる傾向があります。

休みを取りやすい職場6選

続いては、病院の規模や勤務先の種類などによる休みの取りやすさの違いをご紹介します。
休みが取りやすい施設は、主に以下の6つです。

  1. 無床クリニックや健診機関
  2. 産業医
  3. 保健所などの公務員
  4. 開業医
  5. 企業勤務(製薬会社や医療系サービス企業など)
  6. 海外病院での勤務

健診機関や無床のクリニックは、入院患者への対応がなく、当直業務がありません。
オンコールなどもないことがほとんどで、健診機関ならば全くないため、時間管理がしやすく、休みも予定通りに取りやすい傾向です。

産業医や製薬会社での勤務も、残業や休日出勤が少なく、長時間労働もあまり聞かない人気のある職場です。
ただし、企業それぞれの風土にもよりますので、選ぶ際には情報収集が大切です。

また、海外の病院で働くという選択肢もあります。
海外では医師の労働環境が法律で厳格に定められているところが多く、日本と違って長時間労働が求められない職場もあります。
スキルアップというメリットもあり、チャレンジしてみる価値は高いのではないでしょうか。

公務員も時間にきっちりしていて、病院のような過酷な労働環境にはなりにくい利点があります。
しかしこちらも、保健所などは昨今の感染症対策などでも分かる通り、時には過酷な状況を強いられることはあります。

開業医として自分のクリニックを構えることができれば、休日も自由に決めることができます。
休診日や診療時間を自分の都合に合わせて設定できますので、無理のない働き方ができるベストな方法と言えるでしょう。
しかし、開業するとなると、勤務医ではありませんので有給休暇などは発生しません。

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医師は休みの日に何をしている?

医師は休日をどのように過ごしているのでしょうか?
少ない休みを有効活用できているかは気になるところです。
好きなことをして過ごせればいいのですが、出勤日とあまり変わらない過ごし方になってしまう人も少なくないようです。

医師の休日の過ごし方には2つのパターンがあります。

  • 仕事の延長線
  • プライベート重視

仕事の延長線では、勤務中に時間がなくてできない症例の研究や論文作成、学会のための資料作成などをしている医師が多いです。
休日ではあるもののオンコールがあり気が休まらないという時に、このような過ごし方をしているケースがよく見られます。

そしてプライベート重視で過ごす場合は、リフレッシュのために趣味に没頭したり、レジャーに出かけたりと様々です。
また、家族サービスや子育てなど、家族で過ごす時間を大切にするパターンもあります。
この辺の状況は一般的なサラリーマンと変わりませんが、医師の場合は海外旅行などの長期休みが取りにくいのが弱点です
担当患者の状態によっては連休が取れなかったりすることも少なくありません。

休日が多い職場に転職するには?

長時間労働や休日の少なさから、転職を考える医師もいるでしょう。
医師の転職理由としてもよく見られますし、体力的や年齢的にきついと感じる医師は少なくないでしょう。
ここからは、休日が多い職場に転職するために気をつけたいポイントをご紹介します。

転職前に考えておきたいこと

「休日がろくに取れず、体力的にきつい」
「長時間労働に限界を感じる」
といった理由で転職を考える場合、転職前に考えておくべきことがあります。
それは、転職に求める優先順位です。

当然のことですが、休日が多い職場に転職すると、その分稼働時間が減り、収入も減るということにつながりやすいです。
収入を下げたくないのであれば、休日日数の他に給与条件も優先的に確認しておかないとなりません。
また、体力的に無理のない範囲でキャリアを積み重ねたいのであれば、転職先で診られる症例や患者数などの情報も欲しいところです。

過重労働を避けたいというのも転職理由として重要です。
しかし、自分にとって大事なものにきちんと優先順位をつけ、将来的なキャリアプランまで含めて検討する必要があります。
良好なワークライフバランスを保ちつつ、医師としてのキャリアアップができるよう、転職先に求める条件をリストアップしてみることをおすすめします。

医師のワークライフバランスについてはこちらの記事も参考にしてください。

オススメは医師専門の転職エージェント活用

医師が転職を検討する際に、重要となってくるのが情報収集です。
理想の休み方ができる、今よりゆとりある働き方ができる職場を探すためには、求人情報に表示された条件だけではわからないこともあります。

求人情報だけで判断して転職してしまうと、実際は人手不足で思っていたより休みが取りづらいといった失敗にもつながりかねません。

そこで活用したいのが、医師専門の転職エージェントです。
同じような医師の悩みに数多く向き合ってきた実績があり、医師一人ひとりに最適な転職を提案してもらえます。
また、情報量も豊富で、こちらが知りたいことを教えてもらえるのはもちろんですが、求職者が気付きにくいポイントなどのアドバイスも受けられます。
休日の取りやすさや職場の雰囲気などにも精通していますし、一般に公開されていない求人情報なども持っているので、より多くの選択肢から転職先を探すことが可能です。


まとめ(休日が多い診療科)

この記事では医師の休日についてご紹介しました。
医師の長時間労働は知られていますが、休日についても少なめで、月に2日程度しか休めないという方も少なくありません。
また、診療科や病院によって状況が異なっていて、特に国公立の病院などでは休みが取りづらい状況です。
一方で、精神科や産科・婦人科など有給取得日数が高めの診療科も存在し、転科で休日が増やせるケースもあります。


医師が休日が多い職場に転職したいと考えるのであれば、無床クリニックや健診機関などを探すのも解決策の一つです。
そして、医師が転職を検討する場合は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
休日が取れないという医師の悩みに寄り添いながら、キャリアプランを含めて相談することができます。