医師の働き方にもさまざまなスタイルがあり、非常勤を渡り歩くフリーランス医師もいるように、自分に合った勤務形態を選ぶ方も増えつつあります。
そうした医師の働き方のスタイルの一つに「スポット勤務」と呼ばれるものがあります。
非常勤と同じようなイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。

「医師のスポット勤務とは?」
「スポット勤務のメリット・デメリットとは?」
「スポット勤務の求人の探し方は?」

この記事では、医師のスポット勤務について詳しく解説します。
スポット勤務とはどのような働き方なのかや、働く時に気を付けておきたいことをご紹介しますので参考にしてください。


医師のスポット勤務とは? 働き方

医師のスポット勤務は、病院で急遽人員が不足した時などに発生する単発の求人です。
例えば、常勤医師が急な事情で欠勤して外来の人手が足りなくなった時などに発生し、大抵は1日のみの勤務となります。
他にも予防接種などで数日程度連続で勤務するというケースもあります。
求められる仕事は外来や内視鏡検査など、発生した欠員に応じてさまざまですが、基本的には誰が就いても回せるルーティンワーク的なものがほとんどです。

元々は大学病院に勤める医師などが研究日や休みの日にスポット勤務で収入の不足分を担保していました。
しかし現在はスポット求人の数も増えていて、非常勤と組み合わせたり、スポット勤務だけを渡り歩いたりするフリーランス医師もいます。

スポット勤務で働くメリット

スポット勤務で働くことのメリットには、以下のようなものがあります。

  • 収入が増やせる
  • 自分の都合がいいタイミングで働ける
  • いろいろな病院で働く経験ができる
  • 人間関係に悩まなくて済む

スポット勤務の求人では、病院側も急遽医師を募らなくてはならないため、高めの報酬が提示されることも珍しくありません。
募集される業務内容にもよりますが、1日で8万〜10万円になるような案件もあります。
また、自分の休日や都合のいい時に発生したスポット勤務を見つけて働くことができるので、時間の有効活用という点もメリットです。

そしてスポット勤務を通じていろいろな病院に出向くため、病院ごとの仕事の流れを体験でき、診療だけでなく周辺の雑務を効率的にこなすスキルがアップします。
さらに、スポット勤務はその時限りの仕事となりますので、病院内での人間関係などに悩む必要もありません。
これは人によって感じ方が変わってくるとは思いますが、出向いた先の病院で少々相性が合わないというスタッフがいても、その時限りと割り切って気にせず働けるならやりやすいのではないでしょうか。

スポット勤務で働くデメリットと注意点

スポット勤務は自由に働ける一方で、デメリットもありますので注意が必要です。
主なデメリットは以下の通りです。

  • 福利厚生などが受けられない
  • 急なキャンセルなどもありいつも働けるとは限らない
  • 確定申告が大変になる

スポット勤務は常勤とは異なり、病院に雇用されるわけではないため、福利厚生などはありません。
また、単価の高い案件や条件の良い求人は人気があり、応募はしたけど採用されないことや、採用されたとしても案件そのものが急にキャンセルになることもあります。
つまり、必ず望んだ仕事に就けるというわけではないのです。

そして、アルバイトや副業と同じように、スポット勤務でも確定申告が必要になります。
スポット勤務を渡り歩いていると、出向いた病院の数だけ源泉徴収票も発生しますので、確定申告の作業が大変になってきます。
この時注意したいのが、所得税額の計算です。
単発の仕事で複数の源泉徴収を受けていると、一件ずつの徴収額が少なくなります。
このため、収入を合計すると所得税額が源泉徴収額より多くなることもあるからです。

スポット勤務をはじめる前のチェックポイント3点

スポット勤務をする場合、どんな勤務先を選べばいいのかや、お給料はどのくらいなのかなど、常勤先を探すのとはまた違ったチェックポイントがあります。
これからスポット勤務を始めようと思う方は、以下のポイントを参考にしてください。

勤務先の選び方

スポット勤務には、さまざまな職種があります。
しかし総じて言えるのは、専門的な診療や責任の大きな業務はあまりないということです。
そこで仕事を探す際には、自分が働きやすい条件や、やってみたい職種を優先して考えてみましょう。
収入のためにスポット勤務をするのであれば、仕事量が落ち着いている健康診断などがおすすめです。
産休や育休のブランク明けに、少しずつ仕事を始めたいという場合は、短時間のものや、家から近く通いやすいものを中心に探すといいでしょう。

スポット勤務の求人の探し方

スポット勤務の求人は、いつも安定して発生するものではありません。
常勤先で人脈が広ければ、医局や同僚などから紹介してもらえることもありますが、自分で探すとなると手間がかかります。
求人側の病院としても、急遽人手が欲しいので、一般的な求人募集のように広告を作成して応募を待つという悠長なことはしていられないからです。
転職エージェントや人材派遣会社に登録しておけば、スポット勤務の情報も得ることができますのでおすすめです。

確認しておくべきこと

副業としてスポット勤務を考えている場合、気を付けたいのが常勤先の就業規則です。
病院によっては就業規則で副業を禁じている場合がありますので、必ず事前にチェックしておきましょう。

また、本業に支障が出ないよう、スポット勤務をしすぎないことも重要です。
収入アップのために絶対必要だと考えるのであれば、週1回など計画的に勤務できる非常勤を副業にしたほうが安心です。
そして副業の年収が20万円を超えたら、確定申告が必要になります。
スポット勤務の場合、数回やれば簡単に超えてしまいますので、確定申告は必要なものだと思っていたほうが確実です。

スポット勤務と非常勤の違い

スポット勤務と非常勤との違いはなんなのでしょうか?
実際のところ、常勤でない時点で、スポット勤務も非常勤であることに変わりはありません。
しかし両者には働き方の違いがあります。
ここからは、その違いについてご紹介します。

定期的に働くなら「非常勤」、不定期なら「スポット」

医療業界では常勤以外の勤務は基本的に「非常勤」という考え方になります。
この意味からいくと、スポット勤務も非常勤となるのですが、一般的に「非常勤」と呼んでいるのは、パートタイムのように決まった曜日や時間帯で働くスタイルです。
これを「定期非常勤」と呼び、週に4日(32時間)未満の労働量が該当します。
スポット勤務は不定期に1回単位の契約で働くスタイルを指し、たとえ同じ病院でもその都度応募し採用される必要があります。

非常勤とスポット・募集時期は?

定期的に働く非常勤とスポット勤務では、募集が増減する時期やスタイルも異なってきます。
非常勤の場合は、病院の人事配置によって足りない部分を補うため、4月スタートや10月スタートの求人が目立ちます。
時期的にも勤務開始の2〜3ヶ月前に募集を開始するため、1月ごろや7月ごろに増える傾向です。

一方でスポット勤務の場合、外来や当直の突発的な人員不足や、健診や予防接種など季節性のある業務が多くなります。
突発的な人員不足のものは通年求人が発生していて、寝当直とも呼ばれる療養型病院の当直業務などは人気もありすぐに決まることが多いです。
季節性のものについては、毎年6月以降に増加する健康診断や、10月以降のインフルエンザ予防接種などがあります。

非常勤とスポット・報酬は?

非常勤もスポット勤務も、報酬の相場は時給換算で1万円程度です。
しかし、立地や募集状況によっては相場より高い報酬を得ることも珍しくありません。
例えば非常勤なら都心部よりも郊外のほうが若干報酬が高めの傾向があります。
また、専門医資格が時給の上乗せ条件になったり、手技ができるなどのスキルが反映されるケースも見られます。

スポット勤務の場合は緊急度合いで報酬額が変わってくる傾向です。
相場程度の金額で募集をかけていても人が決まらない場合、金額をアップして募集することもあります。
特に当直業務は時期による報酬の変動が大きく、直前の募集の場合10万円になることもあるほどです。
外来のスポット勤務が見つからない場合、最悪休診もできますが、当直人員がいないのはどうにもならないため、絶対に人員を確保しないとならないという背景があります。

スポット勤務求人探しは転職エージェントを有効活用

スポット勤務の求人を探したいのであれば、転職エージェントを活用するのが圧倒的に有利です。
病院側でも、急遽の欠員補充のためにスポット求人をすることになりますが、独自で求人をしていたら間に合わないことも考えられます。
このため、病院が転職エージェントや人材派遣会社とあらかじめ連携して、発生都度人をアサインしてもらう方法をとっているところが少なくありません。

医師がスポット勤務を探すのであれば、あらかじめ転職エージェントに登録しておいて、スポット求人が発生したら都度お知らせをもらうようにしておくと確実です。
また、エージェントの担当者に希望や自分の稼動できる日を事前に伝えておけば、ちょうどいいスポット求人が出た時に連絡をもらえたりと優遇してもらえることもあります。
転職エージェントサイドでも、スポット勤務を精力的にこなしたい医師がわかっていれば、アサインもしやすくなるため、希望をしっかり伝えておくことがポイントです。

医師専門の転職エージェントなら「メッドアイ」がおすすめです。


まとめ(スポット勤務について)

医師にとってアルバイトや副業を持つことは珍しいことではありません。
そして、非常勤やスポット勤務を渡り歩き、本業を持たない「フリーランス医」という働き方を選ぶ医師も増えてきています。
スポット勤務には緊急性があり、場合によっては相場以上の収入額になることもあり、収入を増やしたいという人におすすめです。
しかし、その緊急性がゆえに、個人で探すとなるとかなりハードルが高いといえるでしょう。

このため、スポット勤務を探したいのであれば、転職エージェントを活用するのがおすすめです。
副業としてスポット勤務をしたい人も、フリーランス的に働きたい人も、医師専門の転職エージェント「メッドアイ」に登録しておくことで、豊富な求人情報から自分に合った仕事を選ぶことが可能になってきます。