医師の仕事は忙しいだけでなく、人命に関わる重責を負うためストレスが溜まりやすい職業です。
「医師がうつ病になりやすい理由は?」
「うつの兆候ってどんなものがあるの?」
「ストレスを溜めないためにはどうすればいい?」
今回はこのような疑問をお持ちの方に向けて、医師専門の転職エージェントが医師のうつ病の割合やうつ病の予防策などについて詳しく解説します。
記事の後半では転職に役立つ情報もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
医師のうつ病はどれくらいいる?
日本医師会が勤務医の健康支援に関する検討委員会にて15年に実施した調査では、医師の6.5%が中等度以上の抑うつ症状で、0.9%が重度のうつ病でした。
さらに、3.6%の医師に自殺リスクがあるという結果も報告されています。
参考:日本医師会 勤務医の健康支援に関する検討委員会 答申
メンタルヘルス不調により退職した労働者がいる割合を産業別に見た場合では、「医療・福祉」分野が0.4%で最多となっています。
参考:平成28年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況 事業所調査
2023年1月に厚生労働省は医師の負担を軽減するための緊急対策案として、医師の出退勤時間の記録、36協定の自己点検、既存の産業保健の仕組みの活用などを示しましたが、未だ実現には至っていません。 あわせて読みたい
うつ病の兆候が出たら要注意
下記のような自覚症状が出たら、うつ病の予兆があるので注意が必要です。
- 憂うつな気分が続いている
- 物事に興味を持てなくなった
- 集中力が落ちた
- 自分に自信が持てなくなった
- 自分は価値がない存在だと感じる
- 疲れやすくなった
- 眠れない/いつもより早く目覚めてしまう
- 食欲がない
- 体重が減った
- 性欲がなくなった
また、自分自身で気づけなくても、周囲の人間から指摘されて変化に気づく場合もあります。
うつ病には早期の治療が効果的ですので、少しでも心身に不調をきたしたり、普段の自分と違うと感じた場合には、専門科を受診するなどの対処をしましょう。 あわせて読みたい
うつ病の主な原因はストレス
うつ病の主な原因はストレスです。
どんな仕事にもストレスはあるものですが、医師の場合は、特に過重労働や人命を扱う重責があるためふりかかるストレスも大きいことが予想されます。
担当する患者さんやスタッフとの人間関係においても、精神的に疲弊する場面が多々あるでしょう。
とくに大学病院の医局に勤務している場合、厳しい上下関係や理不尽なしがらみに悩まされることもあるかもしれません。
医師としての理想が高い場合、自身の能力と仕事のギャップに悩むこともあります。
医師である前に一人の人間として個人的な問題を抱えていることも考えられます。仕事だけではなく、家族や友人関係におけるいざこざなど、プライベートでのストレスにも気を配る必要もあるでしょう。 あわせて読みたい
うつ病の予防策(ストレスを溜めない生活習慣)
うつ病の予防策としては、第一にストレスを溜めないことが挙げられます。
そのためには、ストレスを生み出している生活習慣を根本から変える必要があります。
まずは、規則正しい生活(十分な睡眠と休み)をすることを心がけましょう。
暴飲暴食や喫煙・飲酒、夜間のパソコンやスマホを控えるなどして良質な睡眠時間を確保することが重要です。日中に日光浴をするのも良いでしょう。
そして、他者とのコミュニケーションを積極的に取るなどして、精神的な拠りどころをつくっておくことをおすすめします。
周りに話し相手がいないという場合は、精神科の診療を受け、悩みを相談をしてみるのも1つの手段です。
自分の良くない考え方を見直すため、マインドフルネスに取り組むことも精神衛生上良いでしょう。
また、引越しや転職など、思い切って環境を変えることも効果的です。
医者という立場上、人命を預かる重責から逃れることはできませんが、仕事以外のストレスは日々の工夫で和らげることができます。 あわせて読みたい
簡単に始められることからで良いので、ストレスの元凶を断ち切る生活習慣の構築を目指してみてください。
うつ病になりそうなら転職を考えてみましょう
このままではうつ病になってしまうという危機感を抱いている方は、思い切って転職を考えてみましょう。
うつの原因が現在の職場にある場合、最も効果的な対処法は離職・休職、転職のいずれかです。
今後のことを考えると今すぐに仕事を辞めるというのは難しいかもしれませんが、転職活動はすぐに始められる一番現実的な解決方法と言えます。 あわせて読みたい
我慢して働き続けてうつ病を発症してからでは遅いので、うつ病の予兆を感じているという方は、時間があるときから前もって転職活動を進めるようにしましょう。
日々激務に追われているので一人で転職先の情報収集などをする時間がないという方は、プロの転職エージェント「メッドアイ」の活用がオススメです。
まとめ(医者がうつ病になりやすいのは本当?)
今回は医師のうつ病の割合やうつ病の予防策などについて解説しました。
- 医師の6.5%が中等度以上の抑うつ症状で、0.9%が重度のうつ病
- 集中力や食欲の低下などうつの兆候には注意が必要
- 医師はうつ病の主な原因であるストレスがかかりやすい
- うつ病の予防策としてはストレスをためない生活習慣の構築が効果的
- うつ病の原因が職場にある場合、転職するのもオススメ
うつ病の兆候を感じ取った場合、早急に何かしらの策を講じることが大切です。
原因が現在の職場にある場合は、転職することによって解消されるかもしれません。
その際には、多数の求人情報が網羅されている転職エージェントを活用されることをオススメします。
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