医師にとって、専門医資格はキャリアアップや給与アップに有利な資格です。しかし、すべての専門医試験が同じ難易度というわけではありません。
「専門医の合格率の目安が知りたい」
「取得が難しい専門医と取得しやすい専門医が知りたい」
本記事では専門医の取得難易度やメリットについて解説します。取得難易度を参考に、あなたに合った専門医科目を見つけましょう。
専門医取得の合格率について
専門医試験の合格率は、科目によって大きく異なります。眼科や脳神経外科などは難易度が高く、合格率が低い傾向です。
一方外科やリハビリテーション科は難易度が低く、比較的合格率が高い傾向があります。ここでは専門医取得の合格率について解説します。
専門医合格率の平均とは
専門医試験の合格率は、科目によって大きく異なりますが、令和全体的な合格率は上昇傾向にあります。
専門医の試験合格率の平均は以下のとおりです。
基本領域専門医 | 約75~86% |
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サブスペシャルティ領域専門医 | 約80~86% |
令和3年度より新制度の試験が行われるようになった影響で、平均合格率が上昇しており、全体的に合格者が増えているのが特徴です。 あわせて読みたい
制度変更の影響もあり、令和3年度の内科専門医試験の合格率は過去最高水準の94.4%(※)と変化しています。
(※)”日本専門医制度概報2022年度版“参照
難易度の高い専門医ランキング
専門医によって難易度の高さは違います。基本領域専門医とサブスペシャルティ領域専門医の難易度ランキングを紹介します。
基本領域専門医の場合
基本領域専門医で合格率が低めの専門医は以下のとおりです。
(※2019〜2021年の合格率の平均値)
- 総合内科専門医:65.42%
- 精神科専門医:69.47%
- 眼科専門医:73.03%
- 麻酔科専門医:76.52%
- 脳神経外科専門医:79.81%
全体的に豊富な知識・判断力・精神力が必要な専門医がランクインしています。総合内科専門医は、内科専門医になった後に取得できる資格です。
高度な技術や知識が必要なため、合格率が低くなっています。
参照元:日本専門医制度概報2022年度版
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サブスペシャルティの場合
サブスペシャルティ領域の専門医で合格率が低めの専門医は以下のとおりです。
(※2019〜2021年の合格率の平均値)
- 集中治療科専門医:70.94%
- 小児外科専門医:72.85%
- 糖尿病専門医:73.32%
- 消化器内視鏡専門医:75.11%
- がん薬物療法専門医:76.38%
サブスペシャルティ領域の専門医は、高い専門性と希少価値を誇ります。難易度が高く、合格率も低いですが、やりがいのある専門医と言えます。
参照元:日本専門医制度概報2022年度版
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難易度の低い専門医ランキング
合格率の低い専門医の次は合格率の高い専門医もチェックしましょう。ここからは、難易度の低い専門医ランキングについて解説します。
基本領域専門医の場合
基本領域専門医の合格率が高い(難易度が低い)専門医は以下のとおりです。
(※2019〜2021年の合格率の平均値)
- 内科専門医(新制度試験・2021年のみ):94.45%
- 整形外科専門医:93.98%
- 放射線科専門医:91.87%
- リハビリテーション科専門医:91.65%
- 泌尿器科専門医:90.04%
参照元:日本専門医制度概報2022年度版
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サブスペシャルティの場合
サブスペシャルティ領域の専門医で合格率が高めの専門医は以下のとおりです。
(※2019〜2021年の合格率の平均値)
- 脊椎脊髄外科専門医:99.76%
- 老年科専門医:98.55%
- アレルギー専門医:95.90%
- 腎臓専門医:94.53%
- 血液専門医:93.58%
参照元:日本専門医制度概報2022年度版
基本領域専門医試験よりも、難易度が高めで合格率は低めに設定されていますが、合格率が高めの専門医も中には存在します。
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専門医を取得する必要性とメリット3選
医師にとって、専門医資格はキャリアアップや給与アップや専門性の向上に欠かせないものです。
医師全員が専門医を取得しているわけではありませんが、取得する必要性やメリットも多いのも特徴です。
ここでは、専門医を取得する必要性とメリットを3つ解説します。
1.スキルアップに役立てられる
専門医試験は、非常に高度な知識と技術が求められます。専門医試験に合格するためには、専門的な書籍や文献を読み込んだり、学会や研修会に参加したりして、診療経験や知識を積み重ねていく必要があります。 あわせて読みたい
専門医を目指す過程で、専門的な知識や経験を持つ指導医や先輩医師との交流も深まるため、自身のスキルアップに大きく役立ちます。
2.信頼性を高められる
専門医資格を持つ医師は、診療の際に患者から高い信頼を得られるのが魅力です。専門医資格を持っているというだけで、専門性の高い医療を提供できるという証になるため、患者にとって安心感を与えます。 あわせて読みたい
また、開業時や転職の際にも資格を保有しているという事実が信頼にもつながるため、将来的に開業したい医者には、専門医資格の取得はメリットがあります。
3.給与や待遇の向上が期待できる
医師にとって、専門医資格は、単に専門性を証明するだけでなく、キャリアアップや給与アップにもつながる重要な資格です。
専門医の取得で給与や待遇の向上が期待できる理由は以下のとおりです。
- 病院からの評価が上がりやすい
- 転職などで実績を証明しやすくなる
- 開業時に信用があるため患者が増えやすい
専門医資格を持つ医師は、専門性の高い知識と技術を持ち、患者から高い信頼を得られるため、さまざまな医療機関から求人を受けやすくなります。 あわせて読みたい
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まとめ(専門医の取得難易度ランキング)
本記事では、難易度の高い専門医ランキングを紹介し、専門医資格取得や転職に役立つ情報をお伝えしました。
専門医試験は難易度が高い試験もありますが、合格すればキャリアアップや給与アップにつながる可能性があるため、多くの医師にとって魅力的な資格です。
専門医試験を受ける際は、自分がどのような医者になりたいのか、どのような医療を提供したいのかなどをしっかり考えて、自分に合った専門医科目を選びましょう。
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