専門医の資格が転職にどのような影響をもたらすのか、知りたいと考えている医師の方も多いのではないでしょうか。
突出した知識や技術を保有していることの証明にもなる専門医の資格は、転職に有効活用したいと考えるのが自然です。

「専門医の資格が転職で優遇されることはあるのか?」
「専門医の資格が条件の職場はあるのか?」
「専門医の資格を保有しているかどうかが影響しない職場はあるのか?」

転職を検討するうえで、上記のようなことが気になっている医師の方もいるでしょう。
今回は、専門医の資格を保有している医師が転職するうえで知っておきたい観点について解説します。

専門医資格に関する概要に触れながら、専門医資格の有無による優遇や有利性について解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

医師の専門医資格とは

専門医資格は、2018年4月より開始された「新専門医制度」から誕生しました。
厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会報告書」をもとに2014年に設立された日本専門医機構による制度です。
診療科における高度な技術を持っている医師を「学会認定専門医」と呼ぶこともあります。

専門医資格は転職やキャリアアップなど、新しい環境で自分自身をアピールできる強みとして注目されています。また専門医取得には、スキルアップや待遇の向上、開業に関するメリットもあるでしょう。

専門医資格は、日本専門医機構から認定を受けることで取得できます。

取得までの基本プロセスは以下の通りです。

  1. 医学部を卒業
  2. 臨床研修を2年間受ける
  3. 19ある基本領域から取得したい専門領域を選択する
  4. 選択した専門領域に関するプログラムを3年以上修める
  5. プログラム終了後に認定試験を受ける

専門医資格は、取得後5年ごとの更新が必要になることも覚えておきましょう。
また今後は、基本領域の研修後に24のサブスペシャリティ領域がスタートするといわれています。

専門医資格の有無で優遇が変わる?

専門医資格の有無が優遇される条件になるかどうかは、職場によって異なります。とはいえ、取得しているのに越したことはありません。

ここでは、専門医資格がどのような職場で優遇されるのか、という疑問を解消していきます。
専門医資格の有無が左右されない職場の特徴についても解説するので、あわせて参考にしてください。

専門医資格が優遇される職場とは?

専門医資格があると、以下の職場で優遇されるといわれています。

  • 専門医資格を取得できる研修施設を目指す病院
  • 規模の大きい病院
  • 急性期病院
専門医資格を取得するための環境を整えるためには、専門医資格を保有した人材の採用が重視されます。
資格を取得できる研修施設になることを目標にしている病院などでは、専門医資格を持っていれば優遇されるでしょう。

総合病院などの規模が大きい病院も、専門医資格を保有した医師が優遇される傾向にあります。
規模の大きい病院は診療科が細分化されているため、専門医資格をもつ医師が優遇されやすいといえます。

また、患者の退院・転院に向けた的確な治療が求められる急性期病院も、専門医資格が優遇される職場のひとつです。
急性期病院とは、高度な技術・知識を兼ね備えていなければ即戦力になれない医療機関のことです。
患者の症状に合わせた的確な治療には、一定の経験・スキルが求められます。そのため、さまざまな症例に触れている専門医資格保有者が優遇される傾向にあります。

専門医資格の有無があまり影響しない職場とは?

以下の職場では、専門医資格は優遇されにくいといわれています。

  • 中小規模の病院・クリニック
  • 介護施設・療養型病院
  • 健診医

これらの職場でなぜ専門医資格が優遇されないのか、理由を解説しましょう。

中小規模の病院・クリニックには、専門性よりも広範囲での対応が求められます。
患者の症例数も豊富であるため、幅広い診療科に対応可能な医師が求められる傾向にあります。
言い換えれば中小規模の病院・クリニックであれば、専門的な資格を持っていなくても転職は可能です。事前に求人情報を確認しておきましょう。

介護施設や療養型病院も、中小規模の病院・クリニックと同様に専門医資格よりも幅広い知見が求められます。
介護施設や療養型病院は、さまざまな基礎疾患を抱える患者が利用します。
そのため、専門医師よりも幅広い診療科目に対応可能な医師が優遇されるでしょう。

また健診医も、専門医師とは求められるものが違うため専門医資格が重視されません。
健診医には特定健診・定期健診など、病気の一次予防や早期発見の知見が求められる傾向にあります。
健診医として転職を検討している場合は、人間ドック健診専門医の資格などを取得しましょう。

医師の専門医資格は転職にどう有利?

専門医資格は、医師としての質を担保することにつながりますが、必ず持っていなければならないわけではありません。
ただし、保有していることで以下の面で有利になります。

  • 給与交渉
  • 指導医資格保持に向けた経験
  • 転職先の選択肢が増える

ここでは、専門医資格の有無が転職に有利となる場面について詳しく解説します。

給与交渉で有利になる

専門医資格を保有していることで、専門性のある医師だということがアピール可能です。
そのため、給与面での待遇を交渉しやすくなるでしょう。

現状では、専門医資格保有者のインセンティブなどは設定されていません。
しかし、専門医資格があることで待遇が良くなったという医師もいます。

2020年に埼玉県で専門医資格に関連した年俸制が導入されたことから、今後ますます給与面で有利になると予想されます。当直の可否や地域によって、給与面の条件が変わる可能性もあるでしょう。

転職の成功には、自身の強みを最大限アピールすることが重要です。医師としての質を保証する専門医資格は、給与面を含めた待遇を決定する要素になるでしょう。

また専門医資格は採用側にもメリットがあります。
専門医資格の保有した医師を採用することで、医療現場における質の担保につながります。また「専門医資格を持った先生がいる病院」だとアピールできることも、採用側のメリットです。

指導医資格保持に向けた経験を積める

専門医資格の有無は、現場での教育・育成にも役立ちます。例えば、若手医師が多い医療機関の場合、専門的なスキルや経験を身につける機会が少ないといえます。

専門医資格の保有者がいれば、同じ資格の専門医を目指している方の指導医師として活躍できます。
結果、専門医資格を有効活用することにつながり、指導医資格の保持に向けた経験を積めるでしょう。

また採用側にとっても、専門医資格の取得を目指す医師の育成を任せられるメリットがあります。病院全体で専門医資格を取得しようとする雰囲気作りにもつながるでしょう。

指導医資格を保持している医師がいることは、病院の大きなメリットになります。

転職先の選択肢が増える

専門医資格の有無は、転職先の決定にも大きく影響します。
例えば、特定分野の治療・検査に特化した病院やクリニックは、専門医資格の保有が必須条件となるケースも多々あるでしょう。

専門医資格の保有そのものが採用で有利になる可能性があり、より確実な求職活動のために取得するのもおすすめです。
また、転職や就職だけでなく、開業時にも専門医資格が有利になることも覚えておきましょう。

ただし、中小規模の病院や介護施設などの医療現場は、専門医資格が優遇されない傾向にあることを覚えておきましょう。常勤か非常勤か、勤務形態によっても選択肢は変化します。

好条件で転職したいなら医師専門の転職エージェントを活用しましょう

専門医資格の保有者が転職する場合は、医師専門の転職エージェントへの相談がおすすめです。

専門医資格を保有している医師は日々の業務が忙しく、転職活動に時間を割けない方も多いでしょう。転職エージェントに依頼することで、自身にあった全国各地の募集内容を検索する時間も削減できます。

また、面接の日程調整や履歴書の送付など、事務的作業にかかる手間を省けるのも転職エージェントのメリットです。
自分でリサーチするだけでは見つけられない転職先についての情報も、転職エージェントから聞ける可能性もあるでしょう。

医師専門の転職エージェントは、専門医資格保有者の転職活動を無料でサポートしています。メッドアイは登録するだけで適切なサポートを受けられるので、ぜひ登録してみてください。

メッドアイでは、以下のようなさまざまな医師の求人情報が提供されています。

  • 総合病院(救急外来など)
  • 内科
  • 外科
  • 眼科
  • 精神科
  • 脳神経外科
  • その他専門科目

また転職エージェントの活用は、これから専門医資格を取得しようと考えている方にもメリットがあります。

例えば現職が忙しく、専門医資格を取得する時間が確保できない病院に勤務していたとしましょう。転職エージェントを活用することで、日々の業務と専門医資格の勉強を並行できる医療現場への転職を斡旋してもらえる可能性があります。

専門医資格の取得を前提とした転職を検討している方も、無料で利用できるメッドアイにぜひご登録ください。




まとめ(医師の転職に専門医資格が有利になるポイント)

今回は、専門医資格を保有した医師の転職について解説しました。

専門医資格の有無は、規模の大きい病院や急性期病院などの現場で優遇されます。また給与面などさまざまな面で優遇されるのも特徴です。

ただし、医療機関は保有する資格のみで採用する医師を決定するわけではありません。

保有する資格以外にも、これまでに積んできた経験や、患者様はもちろん同僚医師や看護師、その他病院職員達とのコミュニケーション能力なども考慮される場合もあります。
どのような観点が採用に影響を与えるかわからないため、あらゆる角度でしっかり準備を整えておくことが大切です。

専門医資格の取得や更新には、ある程度のコストや労力がかかります。
すでに専門医資格を保有している方もこれから取得する方も、転職活動の並行は決して簡単ではありません。

専門医資格の保有を前提とした転職を検討している方は、今回紹介したメッドアイに登録し、転職活動を有利かつスムーズに進めてください。