転職を考えたことがある、または転職をしたことがあるという医師の方は多いのではないでしょうか?

「仕事上のストレスが多いという理由で転職するべきか?」
「医師はどんな理由で転職するのか?」
「転職は考えてるけど、失敗しないためにはどうしたらいい?」

と考えている方に向けて、医師専門の転職エージェントが、転職で失敗しないための3つのポイントをご紹介します。

転職に失敗しないためには、なぜ転職したいのかという理由をよく考える必要があります。理由が明確になることで、転職先に求める条件も明確になり、転職先探しで迷わずに済むからです。

この記事では、医師に多い転職理由や、転職に求めるべき条件、転職で失敗しないための3つのポイントもご紹介します。
この記事を読んで、転職する際のポイントを知り、満足のいく転職を実現させてください。

医師が転職する割合

医師の2.5人に1人が転職の意思を示しているデータがある通り、キャリアの中で転職する割合は増加傾向にあります。

厚生労働省がまとめている「職業紹介事業報告書の集計結果」によると、令和2年の医師の新規求職申込数は14万件超と、前年比で14%程度伸びています。
この全てが転職ではないにせよ、同年の医師数を厚生労働省のサイトで確認すると34万人弱ですので、4割近い医師が転職の意思を示しているのです。

さらに、日経メディカルが行ったアンケート調査でも、転職顕在層と転職潜在層を合わせると半数近い医師に転職したいという意向があることがわかります。


引用元:日経メディカルキャリア

医師が転職する理由13選

医師が転職を考える理由には、どのようなものが多いのかを見ていきましょう。
理由ごとに解決策となる、転職先に求めるべきポイントもご紹介します。

①勤務内容・やりがい

医師のやりがいや魅力として最も語られるのが「人の役に立つことができる」ことです。このやりがいを感じ続けるためにはスキルアップが欠かせません。
ところが勤務先の状況によってはスキルアップに必要な症例が十分に見られない、本来の専門科以外の業務が多いなどの不満が出てくることもあります。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

自分にとってのやりがいは何なのかを見つめ直し、それを叶えてくれる環境を探しましょう。現在やりがいが見出せないのであれば、転科など思い切った変化を求める方法もひとつです。

②家庭・生活事情

結婚や出産、子育てや親の面倒を見るなど、ライフステージの変化に伴う転職理由は非常に多く聞かれるものです。
勤務時間の短縮が必要であったり、遠方への転居で転職せざるをえないケースがあります。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

家庭の事情に合わせた条件で探すことになります。遠方へ転勤が必要な場合は情報収集が大変になるため、転職エージェントの助けを借りるのもおすすめです。

③人間関係の不満

医師の職場における人間関係は、他業種よりも複雑だと言われています。
医師同士やコメディカルなどのスタッフ、患者、医局内の上下関係など、関わり合う相手が多い分悩みや不満が生じやすい環境です。
医局人事による異動が不満解消のきっかけになったり、逆に不満を生んだりと、医局がらみによる問題も少なくないです。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

転職後に必ず人間関係が良好になるとは限りません。
まずは現在の職場で解消できないか探ってみるのも一つの方法です。
どうしても辛いなら、転職で人間関係を一度リセットするのもまた一つの方法でしょう。

④加齢による勤務内容の変更

医師の勤務体系は長時間・不規則といったハードワークになりがちです。
若いうちは気にならなくても、年を重ねるごとにどうしても辛くなってきます。
無理を重ねて体を壊す前に、今よりも勤務時間の安定した仕事に移るという選択肢は持っておくべきでしょう。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

勤務時間や業務内容が安定しているかに注意して、情報収集するといいでしょう。
オンコールのない病院への転職や、後身育成の分野に関わっていくことを視野に入れる先生もいらっしゃいます。

⑤給与・待遇

子供の進学や家族の介護などでの家庭内コストの上昇や、現在の給与に満足していないといった不満も転職理由として多く聞かれます。
また、医師の場合は勤務内容が激務なのに給与は思ったほどでもないという不満も多いです。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

漠然と年収アップを狙うのではなく、どの程度の増額を求めるのかを明確にして転職先を探しましょう
また、求人情報の給与額はあくまでもモデルケースと考え、どの程度の業務量でそれが叶うのかをしっかり確認してください。

⑥より多くの経験を積みたい

若い医師に多い転職理由として、キャリアアップを目指すというものがあります。
専門医の資格取得や転科の希望など、自分が身につけたいスキルのために転職や留学を考え、大学病院や基幹病院などを目指す傾向が見られます。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

望む技術を身につけるための環境が整っているかどうかが最大のポイントです。
大きい病院への転職や転科を希望する場合は情報収集・交渉が難航しがちですので、転職エージェントを利用することで効率よく進められます。

⑦過剰な業務負荷の軽減

実際問題として、激務に耐えている医師は非常にたくさんいます。
年齢などで体力的にもたない、また業務量に見合った給料がもらえていないと考える方も多いです。
こちらも転職理由としてよく聞かれます。耐えられなくなる前に転職を考えるのは自然なことだと言えます。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

「転職先でも激務だった」ということにならないよう、転職先の業務状況を詳しく知ることが大切です。
求人情報だけでは見えてこないものですので、内部の情報に詳しい転職エージェントに相談してみることをおすすめします。

⑧資格取得

専門医資格を取るために、今よりも高度な症例を学びたいという理由の転職もあります。キャリアアップと似ていますが、目標がより具体的で、開業のためのステップとして目指す方も多いようです。
また、将来を見越して産業医資格や指導医資格を目指すにも早めに動くのがいいとされています。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

設備面や診療症例の詳しい情報を知る必要があります。
情報量が豊富な転職エージェントに転職相談しましょう。
指導を受けたいと思う医師や、望む分野に著名な医師がいる場合は、その門戸を叩いてみるのもいいでしょう。

⑨職場復帰

一度離職した医師が現役復帰する場合は、職場探しが重要になってきます。
ブランク期間が長いほど心配になるのが技術や情報などの不足です。
また、出産や育児などで職を離れていた場合は、復帰の際にフルタイムで働くことが難しいなどの制約も出てきます。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

ブランクがあっても受け入れてもらえる職場を探す必要があります。
フルタイム勤務ができない場合は非常勤も視野に入れて幅広く探しましょう。離職前の病院と関係が良好なら相談してみるのも一つの方法です。

⑩独立開業の準備をしたい

医師の独立開業のタイミングで一番多いのが40代前半と言われています。
開業するまでに必要な準備期間は2年程度と言われ、資金も必要になってきますので、準備期間も仕事は続けたいという医師がほとんどです。
しかし開業準備に向け時間の捻出もしたいので、勤務ペースを落としたいという希望があるのも事実です。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

開業準備の時間が確保できるよう、非常勤などで探すこともおすすめです。
ただし、転職自体も時間のかかる行為ですので、現在の職場で時短勤務や非常勤への切り替えなどができないか相談してみてもいいかもしれません。

⑪勤務先の将来が不安

現在の職場の経営状態が良くないなど、将来性に不安を感じる場合は自身の将来のために転職を考えることも必要です。病院の経営状態は決算書から見ることができ、決算書は都道府県の医療法人窓口で誰でも取り寄せることが可能です。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

転職先の経営状況も安定していないと意味がありませんので、必ず決算書で確認しておくことが大切です。
給料が高額な急募案件などにはすぐに飛び付かず、慎重に調査することをおすすめします。

⑫転科したい

新しいスキルを身につけて診療の幅を広げたい、今の専門分野が合わないので違う分野で頑張ってみたいなどの理由から転科を希望するケースもあります。
実際に転科した経験のある医師は全体の1割ほどいるそうです。
激務から逃れるために転科することも選択肢の一つとしてよく見られます。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

転科の場合は、現在の職場内で転科するパターンと、転職して転科するパターンに分かれます。
特に転職しての転科は情報収集を慎重に行いましょう。
転科には今までのスキルやキャリアが一旦リセットされるというデメリットもあります。転科後の困難を乗り越える覚悟が必要です。

⑬セカンドキャリア

定年になっても現役を無理なく続けたい、という理由で転職する医師もいます。
加齢で激務が辛くなるケースとも似ていますが、細く長く働き続けることができる現場への転職や、今いる職場で非常勤に勤務体系を変更して負担を減らすなどの方法があります。

ーー転職時に気をつけるポイントーー

介護老人保健施設や健診業務など定時で帰れる職場も人気です。
自分がこの先どのような働き方をしたいのかを明確にイメージして転職先を探しましょう。

医師が転職で失敗しないための3つのポイント

ここまで、医師が転職したいと思う代表的な理由を見てきました。
転居や出産など差し迫った事情がある場合を除くと、転職への思い切りがつけにくいと考える方もいるかもしれません。
医師の転職には膨大な情報収集と交渉ごとなどの手間が必要で、それなりのリスクを伴うからです。

ここからは、転職で失敗しないために大切な3つのポイントをご紹介します。
まだ漠然とした思いであっても、一度気持ちを整理してみてください。そして転職がやはり必要だと感じたら、以下のポイントを参考にしていただけたら幸いです。

①転職の目的や条件を明確化する

「転職するべきか?」と考えたら、まず最初にするべきことは下記3点です。

  • 転職したい理由や不満を全てリストアップする
  • その理由を満たす(解決する)ために必要な条件を考える
  • 出揃った条件に優先順位をつける

今の職場に不満があるならどのような不満なのか、キャリアアップしたいならどのような経験を積みたいのかを考えてリストアップしてみましょう。

転職したい理由がはっきりしたら、その理由を満たす条件はどのようなものなのかを考えてください。
例えばスキル不足が理由であれば、どのような設備があればいいのかを考え、時短を希望する場合は週に何時間働けるのかなどを明確にします。

条件が出揃ったら、必ず必要な譲れないものと、ある程度妥協できるものの色分けをしてみてください。
これで転職先に求める条件がはっきりしてきます。
頭の中だけで考えるのではなく、実際に紙に書き出し「見える化」すると、より一層気持ちにも整理がつくのでおすすめです。

②転職先の情報収集をする

転職に必要な条件が明確になったら、次はその条件に合う職場探しです。
給与や仕事内容などが条件に近い案件を探し、候補を決めていくことになります。

①で整理した条件をもとに以下の点に注意して探していきましょう。

  • 希望条件を満たしているか
  • 経営状態は良好か
  • 現状と仕事の仕方がどの程度違うか(業務量など)

このとき注意したいのが、求人サイトに載っている情報だけでは実態がわからないことが多いという点です。
スキルアップに必要な設備が整った職場でも、いざ転職してみたら激務で設備を活用する時間がなかった、といった医師の転職における失敗談はたくさんあります。

表面的な情報だけでなく、実際の忙しさの程度や患者数なども知ることができると転職失敗のリスクを下げることができます。
口コミを調べたり、関係者に話を聞いたりするなどして、なるべく詳しく情報を集めましょう。

自分ひとりでやり切る時間や自信がないという方は、医師専門の転職エージェントに依頼してみてください。
エージェントは内部情報にも詳しいので詳細な情報が得やすくなります。

③余裕を持って転職スケジュールを決める

医師の転職には半年から1年程度のスパンを見るくらいの余裕を持った方が安全です。
転職先の情報を詳しく調べたり検討するには時間もかかります。
特に転居などで期限が決まっている場合は、できるだけ早く転職活動を開始しなくてはなりません。

転職先を見つけるだけでなく、現職の退職の準備にも思った以上に時間がかかります。
①で転職理由と希望条件を具体的にリストアップしたら、情報収集を始めると共に、転職までのスケジュールも考えておきましょう。

医師の転職は何歳まで大丈夫?

医師はスキルや経験、役割が合致していれば何歳でも転職は可能といえます。
とはいえ、業務の内容や診療科によっても求められる年齢層に特徴が見られるので簡単にまとめてみました。

  • 30代、40代の医師は即戦力として求められることが多い
  • 40代、50代の医師は即戦力に加えて指導者としての能力も求められることが多い
  • 資格取得を目指すなら30代のうちに動いておくのがいい

30代の医師はある程度経験が積めていて、体力的にも余裕があるので引く手数多です。
資格取得には必要な経験を積むために、早めに動き出すのが得策と言えます。
将来、開業を目指すのであれば40代までには動き出すのがいいでしょう。

医師には定年はあってないようなものですが、病院によっては定年規定があります。
また産業医などで企業に属していれば、その企業の定年規定が適用されます。
セカンドキャリアや生涯現役を目指したりするのであれば、50代ぐらいから転職で準備を進めておくと安心です。


まとめ


ほとんどの医師が、少なからず転職を考えたことがあるはずです。
しかし医師の転職は思った以上に手間や時間がかかります。
そのため失敗してしまうとダメージも大きく、二の足を踏んでいる方もいるかもしれません。

転職に失敗しないためには、自分ひとりの力だけで解決せず、プロである転職エージェントに相談するのがおすすめです。
医師専門の転職エージェントなら「MED.eye」をぜひ活用してください。医療系の転職サイトなどには未掲載の案件もご紹介可能です。転職を希望する医師の皆様の気持ちに寄り添い、二人三脚で転職をお手伝いします。