医局の人間関係に疲れていませんか?
- 上司や先輩医師との上下関係がきつい
- 看護師との関係がうまくいかない
- 異動のたびに人間関係をリセットするのがしんどい
こうした悩みは、多くの医師が一度は経験しています。
医療現場はチームで動く以上、人間関係の影響を強く受ける職場です。
そのため、人間関係がうまくいかないだけで、診療そのものがストレスになることもあります。
さらに医局制度による異動や独特の上下関係など、医師特有の環境が悩みを深くしているケースも少なくありません。
実際に、人間関係を理由に転職を検討する医師は多く、環境を変えることで働きやすさが大きく改善することもあります。
この記事では、医師が人間関係で悩む主な原因と、状況別の具体的な対処法を解説します。
職場で人間関係に悩む人の割合は?
まずは、職場での人間関係に悩む人がどのくらいいるのかを見てみましょう。
日本労働調査組合が調査したデータから、その傾向を見ることができます。
職場の人間関係が「良好」と感じているのは約3割「職場の人間関係に関するアンケート」結果発表を参考に作成
全国の20歳〜49歳までの会社員を対象とした調査によれば、職場での人間関係が
- 「良好」と答えた人は32.1%
- 「特に気にしない」と答えた人は38.7%
- 「職場の人間関係に疲れている、悩んでいる」「ストレスを感じている」と答えた人の合計が29.2%
という結果が出ています。
実に3割近い人が、職場での人間関係に悩みを持っているのです。
職場の人間関係が「良好」と感じているのは約3割「職場の人間関係に関するアンケート」結果発表を参考に作成
年代別で見ると、「職場の人間関係に疲れている、悩んでいる」と答えた人の割合はあまり年代差がありませんでした。
しかし「職場の人間関係にストレスを感じている」という、より強い回答になると、20代より30〜40代の方が6〜10%程度高くなります。 あわせて読みたい
職場内である程度の権限を持ち、部下や周囲との協調が必要になってくる立場になると、ストレスが増えやすいと言うことでしょう。
医師特有の人間関係で悩む原因3つ
医師はその業務の特性上、さまざまなタイプの人と関わり合わなければなりません。
それだけ、人間関係の悩みも持ちやすい環境と言えるのではないでしょうか。
医師ならではの人間関係の悩みは主に3つの原因があります。
- 上下関係や権力闘争に振り回される
- 人事異動で新たに人間関係を作る機会が多い
- 多職種との関わりが多い
ここからは、医師特有の職場内の人間関係で、悩みの原因となる状況を考察してみます。
① 上下関係や権力闘争に振り回される
特に勤務医に多いのが、職場内での上下関係や医局での派閥争いなどによるものでしょう。
勤務医として出世を目指す場合、医師としてのスキルだけが高ければいいというわけでもないのが実情です。
周囲への気遣いや、上司や院長への根回しといった立ち回りなど、人心掌握のスキルも大切になってきます。
また、医局は特に上下関係がはっきりしていて、派閥間での力関係などもわかりやすいため、ストレスを感じやすいという人もいるでしょう。
研修医などの若い世代は、自分の立ち位置が低いことは理解しているので、上下関係が厳しくてもさほど苦にもならないかもしれません。
しかし、中堅に差し掛かってくると、今後の昇進やキャリアプラン上の障害になる時があり、ストレスに感じるという結果になるようです。
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② 人事異動で新たに人間関係を作る機会が多い
医局人事などで異動が多くなることも、人間関係構築の障害となりえる要因です。
診療科や職種が変わらなくても、職場ごとに雰囲気も常識もそれぞれ違います。
以前と同じようなスタンスで仕事をしていると、異動先の風土と合わないこともあるでしょう。
異動を受け入れる側にとっても「今度来た先生はどんな方か?」と気になります。
たとえベテラン医師といえども、異動先では新人です。 あわせて読みたい
コミュニケーションをしっかり取って、新たな人間関係を良好に築き上げていかなくてはなりません。
なお、人事異動は人間関係がリセットされるので、今までの人間関係にまつわる悩み事を解消するチャンスとも言えます。
③ 多職種との関わりが多い
医師の職場での人間関係の複雑さは、医療サービスの現場に多種多様なスタッフが集まるという特性にも関係しています。
同じ医師や看護師、コメディカルスタッフや病院職員、さらには病院に出入りする外部委託のスタッフなどとも協業している方がほとんどでしょう。
そして、患者さんやそのご家族とも向き合っていく必要があります。
関わる人が多い分、人間関係で悩みを持つ医師も多いのです。
病院内のスタッフそれぞれに、その業種のプロとしての誇りがありますし、医師が現場の長というわけでもありません。
患者さんに向き合う際に、医師は中心的存在とならざるを得ませんが、上から目線のような対応をしていては問題です。
常日頃から、仕事はもちろん雑談なども交わしつつ、しっかりとしたコミュニケーションを図っておくことが大切になってきます。 あわせて読みたい
医師の人間関係を改善する具体的な対処法
人間関係問題を解決するには、単にコミュニケーション量を増やすだけでは不十分な場合もあります。医療現場では、医局の上下関係や多職種との関係など、特有の構造的な問題があるため、それぞれの状況に応じた対処が必要です。
ここでは、医師が直面しやすい人間関係の悩み別に、現場で実践できる対処法を解説します。
上から目線の医師への対処法
高圧的な態度の医師に対しては、正面から対立するのではなく、業務に必要なやり取りに限定して関わることが有効です。
たとえば、カンファレンスや申し送りでは「結論→理由→必要な判断」の順で端的に伝えることで、無駄な指摘や感情的なやり取りを減らせます。
また、指摘を受けた際も反論するのではなく、一度受け止めたうえで必要な部分だけ修正するなど、衝突を最小限に抑える対応が現実的です。
看護師との関係がうまくいかない場合
看護師との関係が悪化する原因の多くは、指示の出し方や情報共有の不足にあります。
たとえば「○○してください」とだけ伝えるのではなく、「△△のリスクがあるため、○時までに対応をお願いします」といった形で、理由と緊急性をセットで伝えることが重要です。
また、忙しい中でも「助かりました」「ありがとうございます」といった一言を添えるだけで、現場での協力体制がスムーズになるケースもあります。
医局の上下関係にストレスを感じる場合
医局の人間関係は個人で変えにくい側面があります。
そのため、評価を意識しすぎて無理に合わせるよりも、「業務上必要な関係」と割り切ることも有効です。
特に派閥や人間関係の影響が強い環境では、一定の距離感を保ちつつ、自分の業務に集中することでストレスを軽減できます。
一方で、精神的な負担が大きい場合は、異動や転職によって環境を変える方が早く解決するケースもあります。
このように、状況ごとに具体的な対応を取ることで、人間関係によるストレスは現実的にコントロール可能です。 あわせて読みたい
人間関係が改善しないのであれば転職も方法の一つ

ここまではコミュニケーションを軸とした人間関係の構築について見てきましたが、それでも改善しないケースは少なくありません。
人間関係のストレスを抱えたまま働き続けると、診療のパフォーマンス低下やモチベーションの低下につながることがあります。
実際に「もっと早く環境を変えればよかった」と感じる医師も少なくありません。
医局の上下関係や職場の風土は、個人の努力だけで変えられるものではないため、無理に耐え続ける必要はありません。
環境をリセットする「転職」も、現実的な選択肢の一つです。
医師の転職は情報収集や条件交渉が重要であり、自分一人で進めると「人間関係の良い職場かどうか」が分からないまま決めてしまうリスクもあります。
身近に相談できる上司や同僚がいない場合は、医師専門の転職エージェント「メッドアイ」に相談することで、自分に合った職場を客観的に提案してもらえます。
人間関係の悩みも含めて相談できるため、今の状況を整理するきっかけにもなるでしょう。
キャリアや働き方を見直すことで、同じ医師でもストレスの少ない環境で働くことは十分に可能です。
まずは情報収集の一環として、現在の状況を整理する意味でも相談してみるとよいでしょう。
まとめ(医師が人間関係で悩む原因と解決法)
職場の人間関係に悩む人は、全体の3割近くもいるというのが実情です。
人間関係を良好に保つためには、周囲とのコミュニケーションを日頃からきちんと取っておきましょう。
しかし、自分の努力だけではどうにもならないケースもあります。
そんな時には転職することで、環境をリセットしてしまうというのも有効な方法です。
人間関係が原因で転職するというのは、実はそんなに珍しいことではありません。
一般業種でも、いわゆるパワハラやモラハラといった人間関係にまつわるストレスはつきものです。
そうした状況を我慢したまま働いていると、仕事のやりがいも霞んでしまいかねません。
一人で抱え込んでしまわずに、転職エージェントなどで相談することで、解決策が見えてくることもあります。
医師の4割は転職したり、転職を考えたりしています。
理由はキャリアプランやQOL向上などがありますが、人間関係も多い理由の1つです。
医師の転職理由はこちらの記事でも解説していますので、参考にしてください。
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