医療業界は男女問わずハードな仕事ですが、医師の給料には男女でどの程度の差があるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。

  • 男性と女性で医師の給料に差はあるの?
  • 年収をアップさせる方法は?
  • パートなどの時短勤務はあるの?

このように思っている方に向けて、プロの転職エージェントが詳しく解説します。
また、勤務医の平均年収ランキング(経営母体別)も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

【男女別】勤務医の平均年収を比較

男女別の平均年収を比較してみましょう。
以下は、厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査を元に作成した、年齢別・男女別にまとめた勤務医の平均年収グラフです。年齢・性別 勤務医の平均年収グラフ厚生労働省令和6年賃金構造基本統計調査」によると、女性医師の平均年収は1,039万円、男性医師の平均年収は1,449万円です。(職種「医師」企業規模10人以上・きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額で計算)

性別による給与差がないと言われている医師ですが、データでは女性の方が少ない傾向にあります。
また、男性の年収は右肩上がりの傾向ですが、女性は年代によってばらつきがあります。

女性の年収が男性より低い理由には、出産・育児という女性ならではのライフイベントが関係していると考えられるでしょう。

【職業別】女医は女性の平均年収ではトップ

以下は厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査を元に作成した、女性の職種別平均年収ランキング表(端数四捨五入)です。

順位職種平均年収
1医師1,039万円
2大学教授(高専含む)1,036万円
3大学准教授(高専含む)855万円
4管理的職業従事者812万円
5その他の経営・金融・保険専門職業従事者790万円
6歯科医師716万円
7小・中学校教員667万円
8大学講師・助教(高専含む)664万円
9獣医師652万円
10システムコンサルタント・設計者635万円
厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」を参考に作成

女性の職種別平均年収ランキングでは、女医は1位で、女性の中でもっとも高い平均年収(1,039万円)を得ていることがわかります。
国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査によると、女性全体の平均年収は316万円となっており、女医の平均年収は平均を大幅に上回っています。

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【診療科別】女医に人気の皮膚科や眼科は最下位

以下は、労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査(2012年、PDF P.149)」を元に作成した診療科別平均収入ランキング表です。

順位診療科平均年収
1脳神経外科1,480万円
2産科・婦人科1,466万円
3外科1,374万円
4麻酔科1,335万円
5整形外科1,289万円
6呼吸器科・消化器科・循環器科1,267万円
7内科1,247万円
8精神科1,230万円
9小児科1,220万円
10救急科目1,215万円
11その他1,171万円
12放射線科1,103万円
13眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科1,078万円

データ引用:労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査(2012年)」

上位3位は、脳神経外科(1,480万円)、産科・婦人科(1,466万円)、外科(1,374万円)です。
女性医師が多く勤務する皮膚科・眼科は、1,078万円と最下位です。
この結果も、女性の平均年収が男性の平均年収より低い要因の一つであると考えられます。

女医のキャリアプランとは・5つの道

0.まずは何を重視するのかを検討

キャリアプランを考えるために、目標を立てることが重要です。
医師としてどのように活躍したいのか、年収を増やしたいのか、出産育児とどのように両立させたいのか、というプランを描いておくことが必要です。

医師のキャリアプランについて、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

1.年収を増やす「アルバイト」

医師のアルバイトは求人が多く、時給は約1万円が相場です。
平日1回、5時間勤務とすると日給5万円で、年収にすると60万円の収入が見込めるため、年収アップが目指せます。

とはいえ、日給の相場は業務内容によって5万〜10万円と大きく異なります。急性期病院の当直、高い専門性を求められる専門外来、内視鏡・手術・麻酔などの専門的業務は、高額報酬の傾向にあるようです。

また、アルバイトでさまざまな症例を経験することで、医師としてのスキルアップができる場合もあります。年収アップ以外にもメリットのあるアルバイトですが、アルバイトで疲れて本業ができない、ということにならないよう注意しましょう。

2.年収を増やす「転職(民間病院)」

年収を増やすためには、転職して勤務先の経営母体を変えることもおすすめです。

以下は、中央社会保険医療協議会「第23回医療経済実態調査の報告(令和3年)をもとに、経営母体別勤務医の平均年収をランキングにまとめた表です。

順位分類医師の平均年収
1その他
(公益法人、学校法人、医療生協、その他の法人)
1,535万円
2医療法人
(医療法人である民間病院など)
1,506万円
3公立
(都道府県立、市町村立などの病院)
1,472万円
4社会保険関係法人
(健康保険組合・連合会、共済組合・連合会など)
1,427万円
5公的
(日赤、済生会、北海道社会事業協会、厚生連など)
1,384万円
6国立
(国、国立病院機構、国立大学法人など)
1,323万円
7診療所
(入院診療収益のある診療所を含む)
1,078万円

データ引用:中央社会保険医療協議会「第23回医療経済実態調査の報告(令和3年)

医療法人が運営する民間病院の平均年収は1,535万円で、最も高い年収であることがわかります。
公立病院では1,472万円の年収で、民間病院と比べると約60万円異なります。

給料アップを狙いたい場合、民間病院への転職を検討するのも良いでしょう。

3.ワークライフバランス重視「非常勤」「スポット」

家庭や育児などをしながら、医師を続けたい場合には、非常勤勤務がおすすめです。
医師の非常勤には、定期非常勤とスポットの2パターンの勤務の仕方があります。

定期非常勤は、一定期間継続的に勤務する働き方です。
「毎週水曜日の午前」や「隔週月曜勤務」がこれに当たり、感覚的には一般のパートと同じと考えて良いでしょう。

スポットは、特定の日だけ勤務する働き方です。「◯月◯日の検診」や「△月△日の代診」などがこれに当たります。「単発アルバイト」と表記されていることもあります。
一般でいう派遣のような働き方ですが、医師の派遣は法律で禁止されているため、職業紹介に分類されます。

基本的にオンコール対応がなく、勤務時間や曜日も決まっているため、ワークライフバランスを保ちやすい働き方と言えるでしょう。
家庭と両立でき、キャリアも諦めなくて良いため、女性には嬉しい働き方ではないでしょうか。

家庭と両立しながらキャリアも築けるパートのような仕事を探したい場合は、転職エージェントを利用すると良いでしょう。
医師の求人は自分でも検索できますが、求人情報と実態が違っていた、という声もあります。また、転職エージェントは求人サイトには載っていないレア求人を紹介してもらえるかもしれないため、相談してみてください。

4.年収とワークライフバランス重視「転職(クリニック)」

ワークライフバランスを重視したい場合、クリニックに転職する方法もあります。
クリニックでは、病院と違って診療時間が決まっており、長時間勤務やオンコール対応は基本的にはないため、ワークライフバランスを保ちやすい職場です。

年収も公立病院よりは高い傾向にあり、オンコールや当直がないことで時給換算では給料が高い場合もあります。

5.年収とワークライフバランス重視「開業」

厚生労働省「第24回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告より、勤務医と開業医の平均年収を紹介します。

勤務医約1,461万円
開業医約2,633万円

勤務医の平均年収は約1,461万円、開業医の平均年収は約2,633万円となっており、開業医は勤務医の約1,300万円多く稼いでいることがわかります。
経営のリスクや家賃や給料の支払いなど、開業医ならではの苦労もありますが、開業医には自分次第で年収を大きく伸ばせる可能性があるでしょう。

自身で診療時間が決められ、ワークライフバランスを保つことも可能なため、「時間とお金の自由がほしい」と考える方には、おすすめの方法です。
開業には多額の借入や時間を要するため、早めに準備するのが良いでしょう。

女医の年収に関するよくある質問

Q 女医の年収は男性医師と比べてどれくらい差がありますか?

男女で給与体系に差はありませんが、女性医師は出産・育児などで常勤から非常勤へ切り替えるケースが多く、その結果として平均年収は男性より低い傾向があります。

Q 女医が非常勤やパート勤務をしても年収1,000万円は可能ですか?

常勤と比べるとハードルは高いですが、勤務日数やアルバイトを組み合わせれば実現可能です。特に専門性の高い診療科や検診業務などは単価が高い傾向にあります。

Q 女医に人気の診療科は収入面で不利ですか?

皮膚科や眼科は勤務環境の良さから女性に人気ですが、収入ランキングでは下位に位置しています。ワークライフバランスを重視するか、収入を優先するかで選択が分かれます。

Q 開業した場合の年収はどのくらいですか?

厚生労働省の調査によると、勤務医の平均年収は約1,461万円、開業医は約2,633万円で、開業医の方が大幅に高い傾向にあります。ただし、経営リスクや設備投資が必要です。

まとめ(女医の年収について)

収入には男女差がないと言われている医師ですが、賃金構造基本統計調査のデータでは女性の年収は男性よりも少ないという結果でした。
女医の年収が男性よりも低い要因は、女性ならではのライフイベント(出産、育児)や、女医が多く勤務する眼科や皮膚科の平均年収が低いことが考えられます。

女医がワークライフバランスを保ちながら年収アップする方法は、

  • アルバイト
  • 民間病院に転職
  • 非常勤勤務(定期非常勤とスポット)
  • クリニックに転職
  • 開業する

があります。非常勤やクリニックは基本的に当直やオンコールはないため、家庭と両立しながらキャリアを築くこともでき、おすすめです。

パートのように働きながら家庭もキャリアも大切にしたい方や転職先を探している方は、医療業界に詳しい転職エージェントに求人を紹介してもらいましょう。

医師専門の転職エージェントのメッドアイなら、医師の転職に詳しいコンサルタントが、後悔しない転職のためにしっかりサポートしてくれます。求人情報には載っていないさまざまな情報を聞くこともできるので、ぜひ相談してみてください。