- 勤務医の平均年収は?
- どの診療科が一番稼げるの?
- 勤務医が年収を上げるには?
このような疑問をお持ちの方に、プロの転職エージェントが詳しく解説します。
勤務医は、ある程度の「安定」を確保できるのがメリットです。
安定した収入を得るため、勤務医として従事することを選ぶ医師も多いでしょう。
今回は勤務医の平均年収について解説します。
診療科・経営母体・性別・年齢・都道府県のカテゴリに分け、さまざまな観点での平均年収を見ていきます。
また今回は「開業医」についても解説しているので、あわせて参考にしてください。
勤務医の平均年収は1,491万円だけど…
第22回医療経済実態調査によると、勤務医の平均年収は1,491万円でした。
勤務医は病院やクリニックに雇用されている医師全般を指すため、診療科や年齢など幅広い人材の年収がこのデータに入っています。
平均年収はデータの取得対象によって変動する数字であることを覚えておきましょう。
勤務医の診療科別年収比較
ここからは、勤務医の平均年収についてカテゴリ別に紹介します。
勤務医の平均年収は、診療科によって大きく変動するのが特徴です。診療科別の平均年収を見てみましょう。
順位 | 診療科目 | 平均年収 |
---|---|---|
1位 | 脳神経外科 | 1,480.3万円 |
2位 | 産科・婦人科 | 1,466.3万円 |
3位 | 外科 | 1,374.2万円 |
4位 | 麻酔科 | 1,335.2万円 |
5位 | 整形外科 | 1,289.9万円 |
6位 | 呼吸器科・消化器科・循環器科 | 1,267.2万円 |
7位 | 内科 | 1,247.4万円 |
8位 | 精神科 | 1,230.2万円 |
9位 | 小児科 | 1,220.5万円 |
10位 | 救急科 | 1,215.3万円 |
11位 | その他 | 1,171.5万円 |
12位 | 放射線科 | 1,103.3万円 |
13位 | 眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科 | 1,078.7万円 |
データ引用:https://axxis.co.jp/magazine/54762
平均年収が高い診療科の第1位は脳神経外科(1,480.3万円)です。
一方で、もっとも平均年収が低いのは眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科(1,078.7万円)です。
金額を比較すると、およそ400万円の差があります。 あわせて読みたい
これらは当直やオンコールなど、時間外勤務の多さが大きく年収に影響しています。
勤務医の経営母体・役職別年収比較
勤務医の平均年収は、経営母体や役職によっても大きく変動します。
経営母体ごとの平均年収を表でまとめました。
病院長の平均年収も掲載しているので、あわせて参考にしてください。
順位 | 経営母体 | 平均年収 | 病院長の平均年収 |
---|---|---|---|
1位 | 公益法人・学校法人・医療生協・その他法人 | 1,535万円 | 2,373万円 |
2位 | 民間病院 | 1,506万円 | 3,110万円 |
3位 | 公立病院 | 1,472万円 | 2,153万円 |
4位 | 健康保険組合・連合会・共済組合・連合会などの社会保険関係法人 | 1,427万円 | 1,962万円 |
5位 | 日赤・済生会・北海道社会事業協会・厚生連 | 1,384万円 | 2,241万円 |
6位 | 国・国立病院機構・国立大学法人 | 1,323万円 | 1,876万円 |
7位 | 診療所 | 1,078万円 | 2,729万円 |
情報引用:https://www.doctor-agent.com/contents-career/annual-income#keiei
平均年収1位は公益法人や学校法人ですが、病院長の平均年収は民間病院がもっとも高いです。
民間病院は医療法人が運営しているため、年収が高くなる傾向にあると言えるでしょう。
規模の小さい診療所は、平均年収が大幅に下がります。 あわせて読みたい
より高い年収を目指すなら、民間病院や公益法人での勤務がおすすめです。
勤務医の性別・年齢で年収比較
ここでは、性別・年齢で勤務医の平均年収を比較します。まずは性別のみで分けた平均年収をご覧ください。
男性勤務医の平均年収 | 1,180万円 |
---|---|
女性勤務医の平均年収 | 870万円 |
情報引用:https://www.doctor-concierge.jp/nensyuu
女性よりも男性の平均年収が高いという結果でした。男性は女性と比べて出産などの変化がないため、インターバルなくキャリアを積めることが大きな違いです。 あわせて読みたい
続いて、年齢別の平均年収を紹介します。
年齢 | 男性勤務医の平均年収 | 女性勤務医の平均年収 |
---|---|---|
30~34歳 | 683万円 | 693万円 |
35~39歳 | 914万円 | 780万円 |
40~44歳 | 1,228万円 | 976万円 |
45~49歳 | 1,397万円 | 1,338万円 |
50~54歳 | 1,652万円 | 1,324万円 |
55~59歳 | 1,769万円 | 1,273万円 |
60~64歳 | 2,090万円 | 1,562万円 |
65~69歳 | 1,677万円 | 1,356万円 |
70歳~ | 1,450万円 | 667万円 |
情報引用:https://www.doctor-concierge.jp/nensyuu
年齢別でも、やはり男性と女性で差があるとわかります。 あわせて読みたい
特に70代で大きな差があるのは、男性医師が病院長になることが多いためです。
勤務医の都道府県別で年収比較
続いて、都道府県別の平均年収を比較しましょう。
都道府県 | 男性勤務医の平均年収 | 女性勤務医の平均年収 |
---|---|---|
北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 | 1,426.9 万円 1,774.2 万円 1,773.6 万円 1,868.4 万円 1,212.8 万円 1,351.7 万円 1,812.8 万円 1,633.9 万円 1,076.2 万円 1,025.4 万円 1,676.0 万円 1,177.3 万円 1,040.0 万円 1,173.0 万円 1,311.6 万円 8,35.1 万円 1,179.7 万円 8,73.2 万円 1,396.4 万円 1,116.8 万円 1,343.4 万円 1,028.5 万円 1,297.4 万円 883.7 万円 1,863.2 万円 1,500.3 万円 1,487.6 万円 1,523.7 万円 1,318.1 万円 1,142.6 万円 1,270.0 万円 1,532.1 万円 1,115.0 万円 1,401.7 万円 1,582.0 万円 1,404.5 万円 1,538.4 万円 1,641.3 万円 1,581.7 万円 1,135.9 万円 844.3 万円 1,244.6 万円 1,420.2 万円 1,334.4 万円 1,280.4 万円 1,638.0 万円 1,461.6 万円 | 1,301.3 万円 1,505.5 万円 データなし 1,627.3 万円 919.7 万円 1,247.5 万円 1,044.4 万円 1,129.8 万円 875.3 万円 857.9 万円 1,381.0 万円 589.5 万円 983.0 万円 1,145.4 万円 1,568.7 万円 1,141.0 万円 838.5 万円 1,041.5 万円 データなし 1,005.3 万円 728.9 万円 963.0 万円 943.4 万円 1,122.3 万円 792.1 万円 1,093.6 万円 1,020.7 万円 1,207.3 万円 985.4 万円 833.2 万円 512.1 万円 569.8 万円 1,307.5 万円 1,424.8 万円 1,474.6 万円 708.3 万円 1,577.2 万円 1,397.8 万円 1,955.4 万円 899.3 万円 1,293.1 万円 1,518.0 万円 941.6 万円 1,151.5 万円 304.4 万円 767.1 万円 1,369.2 万円 |
情報引用:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2016/index.html
平均年収は都道府県ごとに大きな差があり、地域によっては女性の平均年収が高いのが特徴です。 あわせて読みたい
自身が勤務医として働きたい都道府県の平均年収を参考にしてください。
診療科別と勤務医と開業医の平均年収の違い
勤務医よりも多くの収入を得られる手段として、開業医になることが挙げられます。ここでは、勤務医と開業医の平均年収を比較します。
診療科目 | 勤務医の平均年収 | 開業医の平均年収 |
---|---|---|
脳神経外科 | 1,480万円 | 3,000万円 |
産科・婦人科 | 1,466万円 | 3,000万円 |
外科 | 1,374万円 | 2,500万円 |
整形外科 | 1,289万円 | 2,500万円 |
内科 | 1,247万円 | 2,700万円 |
精神科 | 1,230万円 | 1,230万円 |
小児科 | 1,220万円 | 3,000万円 |
情報参考:https://ishishisankeisei.com/career/2229/
勤務医と比べて、開業医は年収が高くなる傾向にあります。
しかし開業医は開業費を用意する必要があるため、開業自体のハードルが高いと言えるでしょう。
また、より専門的なノウハウが必要になるのも開業医の特徴です。
ハードルが高くても開業医を目指すか、勤務医として経験を積むかは、年収やキャリアプランを見つめ直して選んでいきましょう。 あわせて読みたい あわせて読みたい
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現在の年収に不満がある医師は、転職を検討する人も多いでしょう。
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まとめ(勤務医の平均年収)
今回は、勤務医や開業医の平均年収について紹介しました。
診療科・経営母体・性別・年齢・都道府県と、カテゴリ別にまとめているので、年収に関する不安や悩みがある勤務医の方はぜひ参考にしてください。
また、年収を上げるために転職を検討する勤務医も多いでしょう。
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