医師としてのキャリアプランを考えていく中で、整形外科医として働きたいと考える方もいるでしょう。
整形外科医は骨折などの外傷や骨や筋肉の疾患などを取り扱い、その範囲は全身に及びます。
一昔前は力仕事メインというイメージもありましたが、実際にはどのような適性があれば整形外科医に向いているのかを解説します。

「整形外科医に興味があるが、自分の性格が向いているかどうか知りたい」
「他科から転職したいが、業務内容が異なるため自分に合っているか知りたい」
「整形外科医になるにあたっての必要な要素や適正について知りたい」

この記事では、整形外科医として働きたい方のために、整形外科医に必要な要素や向いているタイプをご紹介します。
整形外科医の働き方や転職事情についても解説しますので、参考にしてください。

整形外科医に向いている人はこんな人!

初めに、整形外科に向いているのはどんなタイプの人なのかをご紹介します。
他の診療科と共通するポイントもありますが、整形外科医ならではのものもありますので、1つずつ見ていきましょう。

人と関わるのが好きな人

医師の素養として必要なことの1つにコミュニケーションスキルがあります。
これは診療科を問わず必要ですが、整形外科医の場合はもう少し突っ込んだ「人と関わるのが好き」であるほど向いていると言えるでしょう。
整形外科を受診する患者さんの中には、症状のある患部以外は元気である、という人も少なくありません。
とくにある程度回復してリハビリ段階にある患者さんは、動きに制限がある以外は元気という人が多いです。

整形外科医は症状や患部についてのコミュニケーション以外にも、一般的な日常会話などで患者さんと会話する場面もたくさん出てきます。
日頃からいろいろな人と楽しく話をすることができると、整形外科医として大切なコミュニケーションもとりやすくなる分有利です。

説明が上手な人

内科や外科などにかかる患者さんは、いわゆる「医者でないと治せない」状態を抱えている方が多くなる傾向があります。
しかし整形外科に通う患者さんの中には、「自分でもケアができる」状態の方も少なくないのです。

治療に関することはもちろんですが、それ以外にも日常的な体の使い方や、メンテナンス方法を理解してもらうことで、患者さんのQOL向上に役立ちます。
患者さんにスムーズに理解してもらえる上手なレクチャーができることは、患者さんのためだけでなく、医師である自分自身の負担を減らすことにもつながるでしょう。
学生時代にアルバイトで家庭教師や塾講師の経験がある、という方も少なくないと思いますが、こうした経験も「上手に説明できる」スキルの向上につながるでしょう。

集中力のある人

整形外科医としてどんな領域で活躍したいかにもよりますが、外科と名がつく以上、手術などの手技も必要になってきます。
手先の器用さや集中力の高さは、必須のスキルと言えるでしょう。
患者さんの体の動きや患部の状態などを診る際にも、動作の流れのどこに違和感があるかを見極めるなどの集中力が必要です。

医師になるまでの道のりでも、受験や研修など、集中力を必要とする場面は幾多も経験してきているかと思います。
そこにより磨きをかけるような努力ができれば、整形外科医や外科医としての道が拓きやすくなるかもしれません。

冷静に対応できる人

医師として的確な仕事をしていくためには、冷静な判断力も必要です。
整形外科の臨床現場では骨折や複数箇所の外傷など、即座の対応が必要な患者さんにあたるケースも数多くあります。
こうした場面では、患者さんの側は焦っていたりパニックに陥っていることもあるため、医師の冷静さは絶対に欠かせません。
また、手術の場面でも冷静な判断や行動が必須となります。

どんな時でも患者さんの状態を落ち着いて把握し、適切な治療を選択することは、整形外科医としてとて非常に大切なスキルです。
冷静さを保てるかどうかは、医師本人の心身の余裕があるかどうかも鍵となってきます。
普段から気持ちの切り替えや体のメンテナンスを怠らないことで、ゆとりを持った行動ができるようになるでしょう。

体力のある人

体力も医師に必要な要素の1つと言えるでしょう。
整形外科医の場合は、ワークライフバランスを重視した働き方ができる職場も数多くあります。
しかし診療科を問わず、勤め先によっては当直やオンコールなどの長時間労働と向き合わなくてはなりません。

また、診る部位や症状によっては、介助動作などの力仕事も必要になってくるケースがあるのです。
体の動きを診る場合なども、患者さんを支えたり、腕や足を持ち上げて動かすなどの動作が負担になることもあるでしょう。
体の使い方については整形外科医の専門領域でもありますので、自分自身のケアも忘れずにこまめに行うことをおすすめします。

目に見えるやりがいを感じたい人

整形外科を受診する患者さんは、怪我や腰痛など、体の動きや目に見える部分に問題を抱えている人が多くなります。
患部が見えているからこそ、回復の度合いも目に見えるケースが多く、完治した時の達成感を抱きやすいという特徴があるのです。

慢性的な症状で長期の治療をしていくという場合でも、少しずつ状態が良くなっていく様子を見届けることができ、それをやりがいにしているという医師も多くいます。
また、整形外科医を目指すきっかけとして、自分や家族などが骨折などを治してもらい、リハビリを通して動きの不自由がなくなったという経験をしている方もいるようです。

総合的な知識を身に付けたい人

整形外科の受け持つ領域は骨や関節、筋肉がメインとなります。
当然ながら全身の身体構造を知らなくては務まりません。
解剖学や体全体に関することに精通できるため、整形外科から他の診療科への医療連携にも活かすことができます。

また、スポーツドクターのような領域で活躍するのであれば、医療に関することだけでなく、勉強の範囲を各種スポーツに広げていくことにもなります。
こうした大量の知識を得るためには、コツコツと学び続けられる根気が必要です。
知る喜びを感じるのが好きな方や、幅広く総合的な知識を身につけたいという思いが強い方は、整形外科医としての適性が高いと言えるでしょう。

整形外科医に必要な資格

整形外科医として働きたいのであれば、まず必要になってくるのが専門医資格です。
医師は国家試験合格後に初期臨床研修を修め、希望する診療科に入職することで、とりあえずはスタートラインに立てます。
整形外科も同様で、まずは整形外科の医局に入ったり、病院の整形外科に入職できれば、整形外科医としての第一歩を始めることは可能です。

しかし、広範囲の知識や経験、手技などの技術を要するため、ある一定のレベルに達するためには専門医資格の取得を目指して研修を受けた方がよいでしょう。
専門医資格取得後は、希望のキャリアプランに沿ってさらにサブスペシャルティーを取得するのもおすすめです。
整形外科医が取得できるサブスペシャルティーについては、後ほど詳しくご紹介します。

整形外科医の仕事について

整形外科の働き方は、どのような職場で働くかによって変わってきます。
ここでは病院で働く場合と、診療所(クリニック)で働く場合を簡単にご紹介します。

病院で働く整形外科医

病院で働く場合、外来診察だけでなく、入院患者への対応も必要となります。
また、救急外来を受け入れる規模の病院であれば、緊急手術や処置の対応も業務内容に入ってきます。
設備が整っている分、対応範囲も広くなるため、慢性疾患から外傷まで、幅広い症例に向き合うこととなるでしょう。
より多くの経験を積みたい方には適した環境ですし、給与水準も高めになります。
その一方で緊急対応のための呼び出しや、オンコール待機、夜間の当直業務など、長時間労働になりがちでハードな環境でもあると言えるでしょう。

診療所で働く整形外科医

入院病床がない診療所やクリニックでは、ワークライフバランスを保った働き方がしやすいのが特徴です。
外来で慢性疾患や症状が安定している患者さんが多いところや、スポーツ外来を専門にするところなど、クリニックによって力を入れている領域が異なります。
日帰り手術を行っている診療所もあり、キャリアプランに合わせた勤務先が選びやすいのもポイントです。
給与水準は低めの傾向がありますが、手術対応がある診療所やインセンティブ制度を導入していれば、高めの収入を得られる場合もあります。

整形外科医としてのさまざまな働き方

整形外科医は筋肉や関節、骨などの疾患や骨折などの外傷を取り扱います。
全身が対象範囲となり、患部や症状によって、手術などの外科手技から長期の投薬治療までさまざまな対応が必要です。
整形外科医としてどのようなキャリアを積んでいきたいかによっても、選ぶべき道が変わってきます。
ここからは、整形外科医が極められる分野や働き方についてご紹介します。

極められる専門分野について

専攻医を経て専門医資格を取得した後、希望する領域があればサブスペシャルティーを取得するのがおすすめです。
整形外科医の主なサブスペシャルティーには、以下のようなものがあります。

  • 関節外科
  • 脊椎外科
  • スポーツ整形外科
  • 腫瘍外科
  • 手の外科
  • リハビリテーション科
  • 小児外科

キャリアプランだけでなく、働く地域にどのようなニーズがあるかも踏まえて、最適なサブスペシャルティーを取得することで、開業を目指す際にも役立ちます。

常勤以外の選択肢について

他の診療科から転科して整形外科医を目指したいという場合は、まずは非常勤やアルバイトなどで働いてみることも選択肢の1つです。
整形外科医の専門医取得には4年の研修が必要となるため、始めてみてから適性がないと感じてしまうと、気持ち的にもモチベーションを保ちにくくなってしまいます。
お試しというと言葉が悪いかもしれませんが、アシスタント的にスポット勤務などで経験してみてからであれば、決意もしやすくなるのではないでしょうか。
また、すでに研修中という方でも、時間にゆとりがあれば、町のクリニックなどでアルバイトをすることで、常勤先では得られない経験が得られるチャンスもあります。

まずは医師転職の専門家に相談してみることから

整形外科医として働きたいと思ったら、まずは自分に適性があるのかどうかをよく考えてみる必要があります。
診療科を決める際には、それぞれが医師としてどのような道を歩んでいきたいかというキャリアプランを立てる方が多いでしょう。
目標を持って仕事に向き合うことは非常に大切ですが、プランニングの段階ではその診療科が自分に合っているかまではわからないということもあるのではないでしょうか。
現在の診療科から転科したいと思ったら、アクションを起こす前に一度じっくりとキャリアプランを考え直してみてください。

そして、専門家の意見を聞くこともおすすめです。
メッドアイでは医師専門の転職エージェントとして、働き方やキャリアプランの悩みを持つ医師に数多く向き合ってきました。
目指す診療科に向いているかどうかや、立てたキャリアプランに無理がないのかどうかなども気軽にご相談いただけます。

まとめ(整形外科医に向いている人とは)

「整形外科医としてキャリアを歩みたいが適性があるかどうか心配」
「今の診療科は自分に合っていないと感じるので整形外科に転科したい」
医師が診療科を選ぶ際には、将来的な目標だけでなく相性や適性も考えることが大切です。
それは整形外科でも同じことで、とくに外科として手技を磨く必要もあることから、道のりは決して容易ではないでしょう。
向いていないと思いながら努力を重ねるのは苦しいものです。

転科や転職を考える際には、まずは医師専門の転職エージェント「メッドアイ」に気軽に相談してみることがおすすめです。
必ずしも転職という結果にならなくても、丁寧に医師の悩みに向き合い、判断やマッチングをサポートいたします!