臨床医として勤めていると、他の仕事もしてみたいと考えるときはありませんか?

  • なぜ臨床医以外に転職する医師がいるのか気になる
  • 臨床医以外の仕事に転職したい
  • 医師が臨床以外で活躍できる職業が知りたい

上記のような悩みを持っている臨床医に向けて、今回は臨床以外のおすすめの職業を紹介します。

臨床医としての働き方を変え、新たな病院に移りたいと考える医師はとても多いのです。
そして、臨床医が転職できる職場はいくつもあります。

臨床医の方が新たな将来像を描けるような内容を紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。


臨床医が他の職業に転職する3つの理由

臨床医が他の職業に転職する主な3つの理由について解説します。

  1. 過剰な業務負荷
  2. 精神的負担
  3. 職場の人間関係

① 過剰な業務負荷

臨床医の転職理由には、過剰な業務負荷による過労が挙げられます。
厚生労働省の「医師の働き方改革について」によると、過労死の基準に達するとされている月80時間以上の残業は医師の約40%が行っています。

家族や大切な人と過ごす時間を増やしたいと考え、転職する人も少なくありません。

転職を考えているなら、次の職場の業務負荷について徹底的に調べてから転職しましょう。時間がない場合は、転職エージェントに頼るのがおすすめです。

② 精神的負担

医師という職業は人の命を預かり、少しのミスが取り返しのつかないことになりかねないため、精神的負担が非常に大きいといえます。
そして9割以上の医師が、医療ミスや訴訟などの不安を抱えながら業務を行っているというデータもあります。
参照:【医師アンケート調査】「医療事故の刑事罰」について、9割以上の医師が不安を感じている

精神的な負担から解放されたいという理由で、新たな道に進むことを検討する方もいるでしょう。

③ 職場の人間関係

医師の人間関係は、医局内の上下関係や対立、看護師・薬剤師・コメディカル・事務スタッフなどの多職種との連携など、非常に複雑です。
その他にも医局や部門間の権力闘争や、人事異動による環境の変化でも人間関係が複雑になりやすいでしょう。

人間関係の悪い職場は精神的にかかる負担も大きいため、自分のキャリアや心身の健康の妨げになるのであれば、思い切って転職するのがおすすめです。



臨床以外のおすすめの職業12選

ここからは臨床医以外の職業について解説していきます。
臨床医として別のステージに移る人もいますが、今回は職業ごと変える場合について解説します。

一般企業への転職

1. 産業医

産業医は、職場で働く労働者の心身の健康を守る仕事です。
具体的な業務内容は、月1回の職場巡視や労働者の健康診断や面接指導、労働環境の改善に関する助言、職場内の健康被害の状況調査などです。

勤務医とは異なり、緊急の呼び出しや当直がありません。また週休3日以上のケースも珍しくありません。
平均年収は1,200万円程度となっています。


2. 介護老人保健施設

高齢者の介護・看護とともに医療的なサービスも提供する施設で、入居者の健康管理と治療を行う仕事です。
日当直やオンコール、入居者の急変に対応しなくてはならないため、休息をゆっくりとることは難しい職場と言えるでしょう。

しかし、少子高齢化によって介護老人保健施設のニーズは非常に高まっているため、高待遇を望むことが可能です。
臨床医と比較して高収入の人も多く、年収2,000万円を超える人が多くいます。

3. 製薬会社 (メディカルドクター)

メディカルドクターは製薬会社に勤める医師で、新薬の開発における臨床試験の実施やプロトコルの作成などを行う仕事です。

基本的に日当直、オンコールはなく、在宅勤務やアルバイトで働くことを認めている会社が多くあります。
収入に関しても高めの傾向で、年収3,000万円を超える医師もいます。

4. 医療系ITサービス企業

臨床医の経験を活かして医療系ITサービス企業に就職する道もあります。
医療用アプリやAI、WEBシステムの開発など、医療とITを絡めた領域での仕事です。

医療計算アプリの「メドカル」のような、医療向け機器を販売する企業なども含まれます。医療系ITサービスに関する求人を見てみると、年収の傾向はまちまちです。
年収500〜700万円ほどの求人が多いものの、それ以上の求人も多いため収入面ではそこまで大きなデメリットはないでしょう。

5. 基礎研究職

病気になるメカニズム、治療・予防方法などを大学や医学研究機関で研究する仕事です。
研究職であるため、人とコミュニケーションを取るのが苦手な人も働きやすい環境となっています。
勤務時間は臨床医で働く場合よりも短く、収入面はおよそ500万円程度です。

6. 医療機器などの開発職

医療機器などの開発職としてのキャリアを歩むことも存在します。医療機器の開発職は、医療知識だけでなく人間工学や専門知識が求められます。

具体的に開発職になると正社員で働くことが一般的になるので、勤務時間は臨床医と比較して短くはなるでしょう。
収入面も臨床医に比べて低くなり、年収は600万円程度です。

7. コンサル業界への転職

医師から一転、外資系のコンサル業界に転職するケースも存在します。
しかし、非常に高難易度なので入念に準備する必要があります。

収入面に関しては、臨床医と同じかそれ以上稼ぐことも不可能ではありません。

公務員への転職

8. 公衆衛生医師

公衆衛生医師とは、主に各自治体の保健所や保健センターで働く医師のことです。
母子保健や生活習慣病、食品衛生などの面から地域の人々の健康を支えるのが主な仕事です。

公務員なので残業がなく、勤務時間は確実に臨床医よりも短くなります。
収入面は700万円程度となっていますが、福利厚生が手厚いので臨床医と比較しても遜色ないほど充実していると言えるでしょう。

9. 矯正医官(刑務所等の医師)

矯正医官は刑務所で被収容者の診察及び疾病の予防を行う医師で、被収監者の疾病の予防や健康管理が主な仕事です。

メンタル面での負担が大きいかもしれませんが、収監者の更生を見届けることにやりがいを感じられます。
年収は1,400万円程度で、臨床医と比べても遜色ないでしょう。

10. 厚生労働省で医系技官

医系技官とは医師免許を持った行政官のことで、専門的な知識を活かした保健医療に関わる制度作りが主な仕事です。

海外への赴任や国にかかわる仕事ができるため、やりがいも非常に大きいことが特徴です。
年収は1,000万円程度で、臨床医と大きく変わりはないでしょう。

11. 外務省で医務官

医務官とは在外公館に勤務し、医務に関する事務に従事する人のことです。

発展途上国におけるODA(政府開発援助)の推進、邦人援護活動などが主な仕事です。
収入は1,000万円程度ですが、非常に就職難易度が高いので入念に準備しましょう。

12. 県庁や保健所

地域全体の健康づくりを推進するのが主な仕事です。
福利厚生が手厚いので、ライフワークバランスを重視している方には魅力的です。

令和2年に実施された「地方公務員給与の実態」によると、県庁の年収はおよそ661万円でした。
また、保健所に勤める保健師の年収を見てみると、およそ481万円ほどでした。

転職の悩みはプロに相談するのがオススメ

本気で転職を考えているなら、転職のプロにサポートしてもらうことで成功率が高まるでしょう。
そこで転職エージェントであるメッドアイを紹介します。

メッドアイは医師専門の転職エージェントで、医療業界の充実と発展をというモットーを掲げています。
まだ検討段階の人も、自分がどのような職業に転職できるか知っておくことは損にはならないので、一度相談をしてみてはいかがでしょうか?
多くの医師の転職をサポートしているため、あなたのキャリアプランに合わせて相談できます。



まとめ(医師に臨床以外のおすすめの職業)

医師は転職しても高収入であることが多くあります。
臨床医の仕事や待遇に不満があるなら、前向きに転職を考えても良いでしょう。

もし転職に失敗しても、短い期間であれば臨床医に戻ることも決して難しくありません。
まずは自分がどの領域でどれだけ活躍できるかを把握しておくだけでも、キャリアプランの幅がでて解像度もあがるのではないでしょうか。

臨床医の経験を活かして、医療系の別職種に就こうと考える方もいるでしょう。
その場合は、医療業界の充実と発展をというモットーに掲げた、メッドアイをご利用ください。
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