小児科医に向いている人がどのような人かをイメージすると、「子ども好き」というキーワードが浮かぶ人は多いでしょう。
しかし、子どもが好きなだけで小児科医が務まるわけではありません。
では、小児科医に向いている人は一体どのような人なのでしょうか?
「小児科医は大変そうでストレスが溜まりそう」
「子どもが好きだけど小児科に向いているかわからない」
「小児科にはどのようなやりがいがある?」
今回はこのような疑問をお持ちの方に向けて、医師専門の転職エージェントが小児科医の適性をご紹介します。 あわせて読みたい
小児科医はどのような仕事?
小児科医の主な業務内容は乳幼児から15歳までの診断と治療です。
働き方としては、病院やクリニックなどの医療機関に勤務する「勤務医」と小児科クリニックなどの自院を開業する「開業医」の2つがあります。
小児科医の平均労働時間は週49時間で、救急対応を行っている総合病院の小児科医は週52時間を越えます。
とくに地方の病院では小児科医の人員不足が問題となっており、医師一人で外来と入院を対応する場合もあるなど 他の科と比べても忙しい傾向にあるようです。
加えて、定期的な検診や予防接種が重なるとさらに激務になります。
小児科はやりがいがある反面、勤務先の状況によっては大変なことも多い科となるでしょう。
参考:厚生労働省「勤務医の就労実態と意識に関する調査」
参考:医師労働時間調査の結果
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小児科医に向いている人3選
小児科医に向いている人の特徴は、大きく分けて以下の3つになります。
- 子どもを喜ばせること、子どもの笑顔を見ることが好き
- コミュニケーション力が高い人、洞察力が高い人
- 親御さんとの良好な関係を築ける気配り目配りができる人
子どもを喜ばせること、子どもの笑顔を見ることが好き
1つ目に、子どもを喜ばせること、子どもの笑顔を見ることが好きな人です。
小児科医は文字通り、子どもを対象とした診療科になります。
子どもが好きで子どもの笑顔を見ることに大きなやりがいを感じられるというのは基本的なことですが、非常に大切な素養と言えるでしょう。
コミュニケーション力が高い人、洞察力が高い人
2つ目に、コミュニケーション力が高い人、洞察力が高い人です。
コミュニケーション力自体はどのような科目でもある程度必要ですが、小児科医の場合は特にその力が求められます。
子どもや乳幼児は自身の体の不調や意思をきちんと伝えることが困難な場合も多いです。 あわせて読みたい
丁寧なコミュニケーションによって患者の気持ちを引き出し、本人の抱えている悩みや症状を的確に見抜く洞察力が重要となるのです。
親御さんとの良好な関係を築ける気配り目配りができる人
3つ目に、親御さんとの良好な関係を築ける気配り目配りができる人です。
患者が子どもの場合、診察方針や治療内容などの重要な決定は、付き添いである保護者の方がすることになります。
親御さんとの良好な関係が築けるかどうかは、小児科医にとって非常に重要な問題となってくるのです。
小さな変化も見逃さない目を持ち、些細なことにも気配りができるようになれば、子どものみならず親御さんの信頼も同時に勝ち得ることが可能になるでしょう。 あわせて読みたい
小児科医の仕事のやりがいは?
小児科医の仕事のやりがいは、なんといっても子どもの不安や苦痛を取り除いてあげられるというところでしょう。
子ども自身やその家族に感謝されながら、子どもの成長を見守ることができるという楽しさも兼ね備えています。
小児科医の業務内容は乳幼児から15歳までの診断と治療全般となるため、幅広い疾患を診ることができるという点も挙げられます。
近年では少子化によって子どもという存在自体がさらに希少性を増しており、専門科目としての重要性の高まりも大きなやりがいの1つです。 あわせて読みたい
小児科医の仕事のやりがいという点では、医師としてのキャリア形成以上に子どもが好きなことが大前提であることも念頭に置いておきましょう。
小児科医の仕事の大変な4つのこと
小児科医の仕事の大変な点は、大きく分けて以下の4つになります。
- 幅広い知識が求められる
- 子どもが泣き止まない
- どこが痛いかわかりにくい
- 免疫力・抵抗力が低い子どもは重症化しやすい
幅広い知識が求められる
1つ目に、幅広い知識が求められることが挙げられます。
前述した通り、小児科医の仕事内容は乳幼児から15歳までの診断と怪我や病気の治療全般になります。 あわせて読みたい
特定の分野や疾患に偏らない幅広い知識・経験が必要になるのです。
子どもが泣き止まない
2つ目に、子どもが泣き止まないことが挙げられます。
幼い子どもや生児・乳幼児は、大人と違って心身の不調や痛みを言葉で説明できません。
彼らにとって泣くという行為は、自分自身の抱える不安や不快感を表わす重要なサインになりますが、第三者がコントロールすることは非常に難しいです。
時には子どもが泣き止まずに、診察することもままならないという状況もあるかもしれません。 あわせて読みたい
どこが痛いかわかりにくい
3つ目に、どこが痛いかわかりにくいということが挙げられます。
患者さんが幼い子どもや乳幼児の場合、意思疎通がうまくできずに痛みの原因などの特定が困難なケースがあるのです。
コミュニケーションの難しさは、病状の判断の難しさに繋がります。
だからこそ、小児科医には他の科目医よりも優れた洞察力と判断力が求められるのです。 あわせて読みたい
免疫力・抵抗力が低い子どもは重症化しやすい
4つ目に、免疫力・抵抗力が低い子どもは重症化しやすいということが挙げられます。
大人に比べて、幼い子どもは免疫力や抵抗力が低い、あるいはそれらの力が過剰に働いてしまう場合が多いです。 あわせて読みたい
そういった前提を踏まえた上で、重症化のリスクを最大限に減らすためにも、小児科医にはより丁寧で慎重な対応が必要とされると言えるでしょう。
小児科医へのキャリアプラン
小児科医へのキャリアプランでは、主に以下の流れが考えられます。
- 医師免許を取得
- 小児科の医局に入局もしくは市中病院でキャリアアップ
- 小児科専門医の受験資格を取得
- 専門医試験および審査に合格
1. 医師免許を取得
まずは、医師免許を取得します。
医学部で6年間学んでから医師の国家試験を受験して合格し、医師免許を取得するという流れになります。
ここまでは、他の科目を専攻する場合と相違ありません。
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2. 小児科の医局に入局もしくは市中病院でキャリアアップ
次に、小児科の医局に入局もしくは市中病院でキャリアアップを目指します。
医局への入局や市中病院で勤務するためには、医師免許の取得後に2年間の初期臨床研修期間をパスすることが必要です。 あわせて読みたい
3. 小児科専門医の受験資格を取得
続いて、小児科専門医の受験資格を取得します。
具体的な資格内容は下記の通りです。
- 学会会員歴が引き続き3年以上、もしくは通算して5年以上ある
- 5年以上の小児科臨床研修を受講済み
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4. 専門医試験および審査に合格
専門医試験および審査に合格することを目指します。 あわせて読みたい
専門医認定を受けることによって、より高位な小児科医としてのキャリアを歩むことが可能になります。
小児科への転職は可能
現在、すでに他の診療科で勤務中の医師であっても、小児科への入職・転職は現実的に十分可能です。
小児科は幅広い知識が求められるため、前職の経験が活かせることが多く、全くの未経験からでも転職に踏み切りやすい診療科です。
普段の仕事と並行して転職活動を行うのが難しいという方は、転職エージェントを活用する方法をおすすめします。
医師専門転職エージェント「メッドアイ」なら、医師のキャリアプランに合った職場探しを全力でサポートします。
まとめ(どのような人が小児科に向いている?)
今回は、小児科医に向いている人の特徴や小児科医のやりがいなどについて解説してきました。
小児科医の業務内容と働き方
- 主な業務内容は乳幼児から15歳までの診断と治療
- 働き方には「勤務医」と「開業医」の2通りがある
小児科医に向いている人
- 子どもを喜ばせること、子どもの笑顔を見ることが好き
- コミュニケーション力が高い人、洞察力が高い人
- 親御さんとの良好な関係を築ける気配り目配りができる人
小児科医の仕事のやりがい
- 子どもの不安や苦痛を取り除いてあげられる
- 親御さんに感謝される
- 子どもの成長が楽しみ
- 幅広い疾患が診られる
- 少子化による重要性の高まり
小児科医の仕事の大変な4つのこと
- 幅広い知識が求められる
- 子どもが泣き止まない
- どこが痛いかわかりにくい
- 免疫力・抵抗力が低い子どもは重症化しやすい
小児科医へのキャリアプラン
- 医師免許を取得
- 小児科の医局に入局もしくは市中病院でキャリアアップ
- 小児科専門医の受験資格を取得
- 専門医試験および審査に合格
小児科医は業務が忙しかったり求められるスキルが多いなど大変な面もありますが、なによりも医師としてのやりがいを感じられるという点で大きなメリットがあります。
子どもが好きで、子どもたちの笑顔が自身の原動力になるという方には、非常に向いている科であると言えるでしょう。
これから転職を考えているという方は、ぜひ一度プロの転職エージェントに相談してみてください。
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