医師は一般職と比べて、転職する割合が高い傾向があります。
医師が転職する理由はキャリアアップなどの前向きな理由もあれば、人間関係、過労などのトラブルが原因のケースも少なくありません。
「医師として今の職場で働き続けることがつらい…」
「他の医師はどのような理由で転職しているの?」
「転職を検討している医師はどれくらいいるの?」
本記事では医師の転職理由をランキング形式で紹介します。
転職するか迷っている方は、見極める参考として、他の医師の転職理由を把握しておきましょう。
医師が転職するメリット、退職をうまく伝える方法も解説するため、今後のキャリアプランに悩んでいる人も参考にしてみてください。
医師特化型の転職サービス「メッドアイ」では理想のキャリアプランをヒアリングし、理想とする転職を支援します。
本記事で紹介する転職理由に当てはまったものの、今の自分に転職が必要か、それとも同じ職場で働き方を見直すべきか決められない場合も、プロのアドバイスを受けてみましょう。
登録やヒアリングは完全無料のため、転職に興味がある人もぜひ登録ください。
転職経験のある医師は約70%!転職したい医師も多い
株式会社メディウェルの「医師の転職事情、年齢別の傾向は?-医師1,205人へのアンケート調査より」によると、転職経験がある医師は72.4%と報告されています。
また、厚生労働省の「職業紹介事業報告書の集計結果」によれば、令和2年の医師の新規求職申込数は178,553件と、前年の令和3年度の171,194件と比較してで4.3%程度上昇しています。
厚生労働省の「令和4年度医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」で医師の数は全体で34万人弱いるため、申込者数すべてが転職ではないにせよ、4割近い医師が転職の意思を示している現状です。
さらに、日経メディカルが行ったアンケート調査でも、転職顕在層と転職潜在層を合わせると半数近い医師に転職したい意向があるとわかります。 あわせて読みたい
【トップ15位】医師が転職する理由ランキング
医師が転職を考える理由は、職場環境や家庭の事情などさまざまです。
- 1位 給与・待遇に不満がある
- 2位 人間関係のトラブル・悩みがある
- 3位 残業など過労による心身の不調を起こしている
- 4位 やりがいを感じられない
- 5位 家庭環境に変化があった
- 6位 勤務先に将来性がない
- 7位 加齢により体力が落ちてきた
- 8位 キャリアアップしたい
- 9位 専門医などの資格取得をしたい
- 10位 ブランク期間がある
- 11位 独立開業の準備をしたい
- 12位 転科したい
- 13位 医師以外のセカンドキャリアを歩みたい
- 14位 引越しする
- 15位 勤務先が閉業・倒産する
転職を考える理由をランキング形式でトップ15位までまとめました。
どのような理由で医師は転職しているのか、自分の今の不満に当てはまるかチェックしてください。
1位 給与・待遇に不満がある
医師の転職理由として現在の職場の給与や待遇に不満があることが挙げられます。今よりも年収アップできる職場を選びたい場合があります。
特に子供の進学や家族の介護などでの家庭内コストの上昇によって、収入を上げたいことも転職を選ぶ動機です。
医師は一般職と比較して平均年収が高い職業ですが、診療科によって給料の差が数百万になる例もめずらしくありません。
同じ診療科でも病院やクリニックの勤務地でも年収は変わるため、これまでの経験を活かして給料を上げられる転職先を探す医師もいます。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
漠然と年収アップを狙うのではなく、どの程度の増額を求めるのかを明確にして転職先を探しましょう。 また、求人情報の給与額はあくまでもモデルケースと考え、どの程度の業務量で実現できるか調べてください。 |
2位 人間関係のトラブル・悩みがある
医師の転職は職場の人間関係の悩み、トラブルが原因のケースも多くあります。
医師同士やコメディカルなどのスタッフ、患者、医局内の上下関係など、関わり合う相手が多い分悩みや不満が生じやすい環境です。
また病院の医局は上下関係が明確で、年功序列の風潮も残っている職場です。
病院から離れて人間関係のしがらみから解放されたいと望む医師もいます。
人間関係の悩みが解消されれば、業務に集中でき医師としてのキャリアアップやスキル習得のスピードも上がるなどのメリットも期待できます。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
転職しても人間関係が良好になるとは限りません。 まずは現在の職場で解消できないか探るのも一つの方法です。 どうしても辛いなら、転職で人間関係を一度リセットするのもよいでしょう。 |
あわせて読みたい

3位 残業など過労による心身の不調を起こしている
医師の過労が原因で心身に不調をきたし、やめざるを得ないケースも多くあります。
厚生労働省が発表した「医師の働き方改革について」の情報によると、医師全体の約4割が法定労働時間(週40時間月160時間)と比べて月80時間以上働いていると報告されています。
特に当直やオンコールのための長時間待機など、気が休まらない環境が続けば医師の疲労度は高まり、医療ミスにもつながりかねません。
激務で体調を崩して働けなくなる前に、転職の検討も必要です。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
「転職先も激務だった」とならないよう、転職先の業務状況を調べましょう。 求人情報だけでは見えてこない情報のため、内部の情報に詳しい転職エージェントへの相談をおすすめします。 |
あわせて読みたい

4位 やりがいを感じられない
医師としてのやりがいを感じられず、自分のスキルを発揮できる場所や必要とされる職場に転職する医師もいます。
医師のやりがいや魅力の一つが「人の役に立てる専門スキルを持っている」ことです。
このやりがいを感じ続けるためにはスキルアップが欠かせません。
ところが勤務先の状況によってはスキルアップに必要な症例が十分に見られない、本来の専門科以外の業務が多いなどの不満から転職を決める場合があります。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
自分にとってのやりがいは何なのかを見つめ直し、実現できる環境を探しましょう。 現在やりがいが見出せないのであれば、転科など思い切った変化を求める方法もおすすめです。 |
あわせて読みたい

5位 家庭環境に変化があった
医師の転職は結婚や出産、子育てや親の面倒を見るなど、ライフステージの変化にともなう理由も多い傾向です。
子育てのための勤務時間の短縮や遠方への転居で転職が必要になるケースがあります。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
家庭の事情に合わせて条件に合った転職先を選びましょう。 遠方へ転勤が必要な場合は情報収集が大変になるため、転職エージェントのサポートを受けましょう。 |
6位 勤務先に将来性がない
現在の職場の経営状態がよくないなど将来性に不安を感じた結果、転職するケースもあります。
今の職場の経営方針が合わない、先輩医師が多く役職に就くまで時間がかかり出世できないなど、将来性がないと感じるなら早い段階に、自分の経験を活かせる職場に転職しましょう。
また、勤務先の経営に不安があれば、閉業やトラブルが発覚する前に転職する道も検討してください。
決算書を見ると、病院の経営状態がよいか悪いかを判断できます。
決算書は都道府県の医療法人窓口で誰でも取り寄せられるため、経営状況が赤字になっていないか調べてみましょう。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
転職先の経営状況も不安定な場合があるため、決算書を見ておくと安心です。 給料が高額な急募案件などにはすぐに飛び付かず、慎重な調査をおすすめします。 |
7位 加齢により体力が落ちてきた
加齢により今までの勤務体制・勤務時間では厳しい理由から、転職する医師もいます。
医師の勤務体系は長時間・不規則でハードワークになりがちです。
若いうちは気にならなくても、年を重ねるごとにどうしても辛くなってきます。
無理な働き方を続けて体を壊す前に、今よりも勤務時間の安定した仕事に移る選択肢を持っておきましょう。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
勤務時間や業務内容が安定しているかに注意して、情報収集しましょう。 オンコールのない病院への転職や、後身育成の分野に関わる道を視野に入れる医師もいます。 |
8位 キャリアアップしたい
若い医師の転職理由は、キャリアアップを目指した転職や留学も多くあります。
ほかにも専門医の資格取得のため、大学病院や基幹病院などを目指す傾向があります。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
望む技術を身につけるための環境が整っているか、事前に調べましょう。 大きい病院への転職や転科を希望する場合は情報収集・交渉が難航しやすいため、転職エージェントのサポートを受けて効率よく進めてみてはいかがでしょうか。 |
あわせて読みたい

9位 専門医などの資格取得をしたい
専門医資格を取るために、今よりも高度な症例を学びたいという理由の転職もあります。
キャリアアップと似ていますが、目標がより具体的で開業のための専門性をアピールするために目指す医師も多くいます。
将来を見越して産業医資格や指導医資格を目指す場合は、30代など早い段階から勉強や準備を進めましょう。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
設備面や診療症例の詳しい情報を知る必要があります。 情報量が豊富な転職エージェントに転職相談しましょう。 指導を受けたいと思う医師や望む分野に著名な医師がいる場合は、学会に参加するなどしてつながりを作ってください。 |
10位 ブランク期間がある
育児休暇や療養明けで同じ職場に戻るにはスキルに不安がある理由から、別の職場を探す医師もいます。
ブランク期間が長いほど最新の医療現場への対応力・技術不足で、職場環境に付いていけないと悩む原因になります。
また、出産や育児などで職を離れていた場合は、復帰の際にフルタイム勤務ができないなどの制約から、職場を離れて短時間勤務できる場所への転職が必要です。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
ブランクがあっても受け入れてもらえる職場を探す必要があります。 フルタイム勤務ができない場合は非常勤も視野に入れて幅広く探しましょう。離職前の病院と関係が良好なら相談してみるのも一つの方法です。 |
11位 独立開業の準備をしたい
ある程度キャリアを積み、専門医として独立開業を目指して転職する医師も少なくありません。
特に40代は、勤務医を続けるか開業医として独立するかの岐路に立つ時期です。
開業には約2年の準備期間が必要で、まとまった資金も求められます。
多くの医師は準備を進めつつ、開業の目途が立つまでは仕事を続けたいと考えています。
一方で、開業準備の時間を確保するために、勤務ペースを落とせる職場を探したり非常勤に変更したりする道もあるため、自分に合った方法を探しましょう。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
開業準備の時間が確保できるよう、非常勤スタイルで働く方法があります。 ただし、転職自体も時間のかかる行為ですので、現在の職場で時短勤務や非常勤への切り替えなどができないか相談してみましょう。 |
あわせて読みたい

12位 転科したい
「新しいスキルを身につけて診療の幅を広げたい」「今の専門分野が合わないので違う分野で挑戦したい」などの理由から転科を希望するケースもあります。
当直が多く手術などの緊急性が高い診療科は、激務によって転科を望む医師が多い傾向です。
反対に、スキルや専門性をより高めたい気持ちから、忙しくてもキャリアを積める診療科に行きたい医師もいます。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
転科の場合は、現在の職場内で転科するパターンと、転職して転科するパターンにわかれます。 自分に合う方法を見定めるため、慎重に情報収集しましょう。 転科には今までのスキルやキャリアが一旦リセットされるデメリットもあります。転科後の困難を乗り越える覚悟が必要です。 |
あわせて読みたい

13位 医師以外のセカンドキャリアを歩みたい
定年になっても現役を無理なく続けたい理由で転職する医師もいます。
加齢で激務が辛くなるケースと似ていますが、細く長く働き続けられる融通の利く現場への転職や、非常勤に勤務体系を変更してもらう方法があります。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
介護老人保健施設や健診業務など定時で帰れる職場も人気です。 自分がこの先どのような働き方をしたいのかを明確にイメージして転職先を探しましょう。 |
14位 引越しする
家庭の事情から引越しが必要になり、引越し先に近い勤務地を探すために転職する医師もいます。
特に別の地方に移住する場合、首都圏と比べて求人数が少ないため、早めに転職先を見つけることが重要です。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
遠方の医師の求人情報を自力で探すには、労力がかかってしまいます。 仕事で忙しい中、遠方の転職先を見つけるためには、転職サービスがおすすめです。 転職サービスは全国エリアの医師の求人を検索できるため、転職先探しにかける時間の節約につながります。 |
15位 勤務先が閉業・倒産する
医療現場の中には人手不足の影響で、経営が立ち行かなくなり閉業、倒産する可能性もあります。
勤務先がなくなれば転職せざるを得なくなりますが、すぐに理想の条件の勤務地を見つけられるとは限りません。
閉業や倒産が発表されたら、すぐにでも転職活動をスタートしましょう。
ーー転職時に気をつけるポイントーー
病院の経営状況に不安があれば、医療法人窓口で決算書を取り寄せましょう。 決算書の情報から、経営に余裕があるかある程度判断可能です。 |
あわせて読みたい

転職した方がいい医師の3つの特徴
本章では、転職した方がいい医師の特徴を解説します。
- 心身に不調をきたしている
- 労働時間に比べて給与が少ない
- 現職でキャリアプランを叶えられない
忙しいと、自分は転職すべきか、このまま職場に残るべきか、じっくりと考える時間も確保できません。
しかし、取り返しのつかない状況にならないためにも、上記の状況であれば理想の職場を見つけるために転職を検討しましょう。以下で詳しく解説します。
1.心身に不調をきたしている
激務によって心身に不調が現れている医師は、転職を検討すべきです。
心身に不調をきたしている状況が長引けば、長期的な休職が必要になるほど体調を崩すリスクがあります。
業務の過度な責任によるストレスや、当直での睡眠不足など、医師不足の現場で起こりやすい問題は、いずれ体も心も疲弊させてしまいます。
責任感から辞められないと悩んでいたとしても、深刻な状態になる前に転職先を探すことが重要です。
半年前など早い段階から転職の意思を伝えて、動けるうちに休みやすい職場を探しましょう。 あわせて読みたい
2.労働時間に比べて給与が少ない
今の労働時間に対する給与に納得していないなら転職を検討しましょう。
ただし、漠然と年収アップをしたいと考えて転職先を選ぶと、今の職場よりも責任が求められたり激務だったりする可能性があります。
あくまでも給料と勤務時間のバランスを見たうえで、納得のいく職場を探すことをおすすめします。 あわせて読みたい
3.現職でキャリアプランを叶えられない
医師の多くは、将来的に開業医となって自身の医院を運営したり、特定の分野の専門医として経験を積みたかったりする明確なキャリアビジョンを持っています。
しかし、現在の職場環境では目標達成に必要な経験や知識を得られない場合があります。
具体的には開業医を志望する場合、単に医療技術だけでなく経営者の視点や医院の管理運営能力も必要です。
一方、専門医を目指す医師であれば、志望する専門分野の高度な医療技術と専門知識を体系的に学べる医療機関勤務が理想的です。
このように、理想とするキャリアプランがあり現職で叶えられないのであれば転職を検討しましょう。 あわせて読みたい
医師が転職する4つのメリット
医師が転職によって期待できるメリットは以下の4点です。
- 人間関係が改善する
- 給料や待遇アップが期待できる
- 経験を積んでキャリアアップできる
- ワークライフバランスを重視して働ける
メリットを見て今の職場の不安や不満を改善できるのであれば、別の職場を探してみましょう。
1.人間関係が改善する
医師の人間関係のトラブルを解消するには、転職して関わる人を変える方法が確実です。
医療現場は他の医師や看護師との連携が求められ、人間関係がうまくいかないと業務の進行にも悪影響が出てしまいます。
転職をきっかけに気の合う同僚や信頼できる上司に巡り会え、今まで以上に自分の能力を仕事に活かせる可能性があります。
2.給料や待遇アップが期待できる
転職によって給料や待遇アップができれば、仕事へのやりがいや生活環境の改善につながります。
医師は急患で診療時間が本来よりも長引いたり、雑務が発生したりと給料が発生しない残業が起きる場合も多いでしょう。
このような残業の時間外手当をきちんと請求できる職場に転職するだけでも、手取りが大幅にアップするチャンスがあります。
3.経験を積んでキャリアアップできる
専門性を高めるために、学びたい分野の症例が豊富な病院に転職すれば経験を積めてキャリアアップできます。
また、開業医を目指すなら、小規模な病院やクリニックの勤務医として経営知識を得るなど将来につながる働き方も可能です。
このように自分が理想とするキャリアと、今の職場がミスマッチならスキルアップできる転職先を探しましょう。
4.ワークライフバランスを重視して働ける
勤務時間や当直の有無などを重視すると、理想のワークライフバランスで働ける職場を見つけられます。
子育てと仕事の両立のため、当直なしの職場を探したい場合やプライベート確保のために土日は休暇が必要な医師もいるでしょう。
そのようなときは、病院の規模も一つの目安としてください。
たとえば大学病院など大規模な職場は、患者数が多いため時間外労働が発生しやすいですが、クリニックや小規模な病院は労働時間も融通が利く傾向があります。
あわせて読みたい

転職・退職したい医師におすすめの方法4選
本章では、転職や退職したい医師におすすめの4つの方法を解説します。
- 学会に参加する
- 自由診療の分野に挑戦する
- 産業医として働く
- 転職エージェントを利用する
それぞれのメリットも解説するため、自分に合った方法を選びましょう。
1.学会に参加する
医師としての専門性を高めたいのなら、学会に参加して学びたい分野の権威とのつながりを作りましょう。
専門性を高めたくても、自力で学べる転職先を見つけるには多くの情報網が必要です。
そこで分野の権威の医師から覚えてもらえれば、転職先を紹介してもらえるチャンスも生まれます。
また、転職するか迷っている医師こそ実際に学会に参加して、転職して学び続けたいと思う分野か、じっくりと検討しましょう。
2.自由診療の分野に挑戦する
近年医師の転職傾向として、自由診療の分野への転科、開業を選ぶ人が増えています。
自由診療の魅力は保険診療よりも高収入を得やすく、プライベートな時間も確保しやすい点です。
特に、平均年収は20代でも約2,000万円、30代では約2,400万円とされています。保険診療の医師よりも2倍近く収入が高いことが大きなメリットです。
転職理由が収入面への不安や、激務による心身の不調であれば、美容医療やAGAクリニックなどへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。
3.産業医として働く
産業医とは特定の企業のかかりつけ医として、健康管理を担う専門の医師です。主な業務内容は以下のとおりです。
- 従業員の健康診断結果をチェックする
- 就労可能か制限が必要か判断する
- 企業全体への健康指導やアドバイスをする
産業医は医師のように、直接的な治療や診療は実施しません。
従業員の健康診断の結果をもとに、引き続き就労可能か、休暇が必要か判断する役割があります。
病院の勤務医のように毎日決まった時間帯に働くのではなく、健康指導など業務が発生するタイミングで出社する働き方が特徴です。
産業医は働き方に融通が利く点から、医師の勤務先として注目されています。複数の企業を掛け持ちでき、働き方しだいで収入アップも目指せるメリットもあります。
ただし、産業医になるには医師免許だけでなく、産業医学専門の研修や講座の修了が必要です。 あわせて読みたい
勉強や準備時間を確保する必要があるため、目指す際は時間の使い方の見直しや勤務時間の変更を検討しましょう。
4.転職エージェントを利用する
医療従事者専用の転職エージェントは、働きながらでも転職活動をスムーズに進めるサポートをしてくれます。
転職エージェントを利用すると、一人だと時間がかかる面倒な作業も相談でき、効率的に転職活動を進められます。具体的には、下記のような対応をサポートしてくれます。
- 応募
- 面接対策
- 条件交渉
- 退職・採用の手続きの補助
首都圏に限らず地方の求人情報もチェックできるため、遠方への引越しを検討している医師にもおすすめです。
医師専門の転職エージェント「メッドアイ」は、丁寧なヒアリングから理想の医師の転職先を紹介可能です。
一人ではなかなか転職活動ができないと悩んでいる気持ちに寄り添い、二人三脚で転職を進められます。無料で登録できるため、まずは一度「メッドアイ」にご相談ください。
医師の転職理由の上手な伝え方
医師が転職のために退職理由を伝える際には、円満退職のためにタイミングや言い方に注意が必要です。
- 退職する半年〜3ヵ月前までに伝える
- できるだけポジティブな転職理由を伝える
- 少数の人に転職理由を伝える
転職理由をうまく伝えるために、心がけたいポイントと理由を解説します。
これから転職を検討している医師は、転職先を探すと同時にスムーズに退職手続きができるよう、伝え方に注意しましょう。
1.退職する半年~3ヵ月前までに伝える
転職する際は引き継ぎの時間や人員も補充しやすいように、早めに退職の意思を伝えましょう。
周りに迷惑をかけないため、遅くとも退職の半年~3ヵ月前までには伝えることがマナーです。
特に医療現場は医師不足が深刻化している職場もあり、一人辞めるだけで診療体制がうまく回らなくなるリスクがあります。
すぐに新しい医師が見つかるとは限らないため、引き留められるケースもめずらしくありません。
だからこそ、人事部が新しい人材を募集できるよう、退職の半年前まで伝えておくとトラブル防止につながります。
2.できるだけポジティブな転職理由を伝える
転職する理由は、できるだけポジティブな内容にすると波風が立つリスクを減らせます。
なぜなら医師は専門職で横のつながりが広く、転職先で元同僚や上司の知り合いが働いている場合もあるためです。
同じ医学部出身や学会での顔なじみなど、医師同士のつながりがあれば転職理由がネガティブなものだと気まずい思いをする可能性があります。
そのため、人間関係や給料面に不満があっての転職でも、ストレートに動機を伝えないよう注意しましょう。
転職がうまくいかず、元の職場に留まる際にネガティブな転職理由だと居場所がなくなるリスクもあります。
3.少数の人に転職理由を伝える
転職を検討している状況や、転職理由をむやみに周囲に伝えると、同僚や上司との関係が悪化するリスクがあります。
近々転職すると周囲がわかっていると、辞めるから頼りにならないと距離を置かれ、業務に支障が出る可能性も考えられます。
転職理由は直属の上司に伝える程度に留めて、たとえ仲のよい同僚や先輩でも話さないことが理想的です。 あわせて読みたい
医師が転職で失敗しないための3つのポイント
ここまで、医師が転職したいと思う代表的な理由を見てきました。
転居や出産など差し迫った事情がある場合を除くと、転職への思い切りがつけにくいと考える方もいるかもしれません。
医師の転職には膨大な情報収集と交渉などの手間が必要で、それなりのリスクをともなうからです。
ここからは、転職で失敗しないために大切な3つのポイントを紹介します。
- 転職の目的や条件を明確化する
- 転職先の情報を収集する
- 余裕を持って転職スケジュールを決める
まだ漠然とした思いであっても、一度気持ちを整理してみてください。そして転職がやはり必要だと感じたら、以下のポイントを参考に転職活動を始めてみましょう。
1.転職の目的や条件を明確化する
「転職するべきか?」と考えたら、最初にするべきことは下記3点です。
- 転職したい理由や不満をすべてリストアップする
- 課題を解決するために必要な条件を考える
- 出揃った条件に優先順位をつける
今の職場にどのような不満があるのか、キャリアアップに必要な経験は何か考えてリストアップしてみましょう。
転職したい理由がはっきりしたら、課題を解決したり、理由を満たしたりする条件を考えてください。
スキル不足が理由であれば、どのような設備や環境の職場を選びたいのか考えましょう。
また、時短や当直なしの働き方を希望する場合、週あたりの労働時間を明確にしてください。
条件が出揃ったら譲れない大切な条件と、ある程度妥協できる条件を色わけしましょう。
これで今の自分が転職先に求める条件の優先順位がはっきりしてきます。
頭の中だけで考えるのではなく、実際に紙に書き出し「見える化」すると、一層気持ちにも整理がつくため試してみてください。
あわせて読みたい

2.転職先の情報収集をする
転職に必要な条件が明確になったら、次は条件に合う職場探しです。
給与や仕事内容などが条件に近い案件を探し、候補を決めましょう。
「1.転職の目的や条件を明確化する」で整理した条件をもとに、以下の点に注意して探しましょう。
- 希望条件を満たしているか
- 経営状態は良好か
- 現状と仕事の仕方がどの程度違うか(業務量など)
ただし、求人サイトに載っている情報だけでは実態がわからないため、働いている人のリアルな口コミを聞いて情報を集めましょう。
スキルアップに必要な設備が整った職場でも、いざ転職してみたら激務で設備を活用する時間がない可能性もあります。
表面的な情報だけでなく、実際の忙しさの程度や患者数などもわかると転職失敗のリスクを下げられます。
自分ひとりでやり切る時間がない方は、医師専門の転職エージェントに依頼してみてください。
医師の転職特化のエージェントは、職場の内部情報にも詳しいため、業務内容や人間関係などリアルな情報を得やすくなります。
3.余裕を持って転職スケジュールを決める
医師の転職には半年から1年程度前から、余裕を持って始めるよう心がけましょう。
なぜなら、転職先の情報を詳しく調べたり検討するには時間がかかり、職場にも半年前に転職の意思を伝える必要があるためです。
特に引越しなどで転職の期限が決まっている場合は、できるだけ早く転職活動を開始しなくてはなりません。
転職先を見つけるだけでなく、現職の退職の準備にも思った以上に時間がかかります。 あわせて読みたい
計画的に転職を進められるよう、転職予定の時期から逆算したスケジュールを立てましょう。
医師の転職は何歳まで大丈夫?
医師はスキルや経験、役割が合致すれば何歳でも転職は可能です。
とはいえ、業務の内容や診療科によって求められる年齢層に特徴があります。
今の自分の年齢やスキルから、転職する時期を見極める参考にしてください。
- 30代、40代の医師は即戦力として求められる
- 40代、50代の医師は即戦力に加えて指導者としての能力も求められやすい
- 資格取得を目指すなら体力的に余裕がある30代がおすすめ
30代の医師はある程度経験が積めていて、体力的にも余裕があるので引く手数多です。
資格取得には必要な経験を積むために、30代の早い段階から動き出しましょう。
将来、開業を目指すのであれば40代までには動き出せるよう、開業に必要な知識を学んで、資金の工面も計画的に進めると開業医としてキャリアをじっくりと積み重ねられます。 あわせて読みたい あわせて読みたい
医師の転職なら医師転職特化エージェント「メッドアイ」
今回の記事では、医師の転職理由を15位までランキング形式で紹介しました。
転職の理由は人間関係のトラブルやプライベートの変化、キャリアアップのためなど多岐にわたります。
しかし、医師の転職は人手不足の現状から引き留められやすく、転職したくてもできないと悩んでいる人も少なくありません。
そこでスムーズな退職と理想の転職先を見つけるためには、医師専門の転職エージェントの活用がおすすめです。
転職したものの実際の業務内容や人間関係のイメージが違ったと後悔しないよう、リアルな現場を知る転職エージェントがサポートします。
医師専門の転職エージェントなら「メッドアイ」は、転職を希望する医師の要望をヒアリングしたうえで、希望の条件に合った求人を紹介できます。
登録は無料でスマートフォンやパソコンから隙間時間にできるため、まずは求人情報を見てみたい医師もぜひ登録してください。