医師は一般的な会社員より比較的転職が多い職業です。しかし転職活動をするにあたっては労力が必要であるため、失敗は避けたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

  • 医師の転職が珍しくない理由は?
  • 転職前に検討しておくべきポイントは?
  • 転職時の注意ポイントは?

このような疑問を持つ方に向けて、プロの転職エージェントが解説します。併せて医師が転職後に後悔するポイントについてもご紹介しますので、参考にしてください。

医師の転職は珍しくない

医師が複数回転職を繰り返すことは、あまり珍しいことではありません。これは医師の求人が非常に多く、転職しやすい状況にあることが挙げられます。

転職の理由としてはスキルアップのための転職の他、ライフスタイルの変化による勤務形態を希望しての転職などさまざまです。
近年は新型コロナウイルスの影響によって経営難となり、開業医から勤務医へ戻る医師も見受けられます。

医師の転職前の準備ポイント 

転職に成功するためには、以下のような押さえておきたいポイントが3つあります。

  • 条件の優先度を決めておく
  • 市況のトレンドをチェックしておく
  • 転職の段取りを確認しておく

① 条件の優先度を決めておく

転職するにあたっては年収や勤務地、転勤や当直の有無、業務内容、人間関係など多くの要素を見極める必要があります。

しかし、自分の望む条件すべてに合致した理想の職場は、残念ながら見つけることが難しいでしょう。そのため、外せない条件を挙げた上で優先度を決めておくことが大切です。

例えば当直の有無を最優先するならクリニックなど、目指す職場を絞り込むことができます。

② 市場のトレンドをチェックしておく

国の医療政策などの状況を踏まえ、転職先を検討することも重要です。
政策の転換によって、特定分野の医師の需要が高まる可能性もあるでしょう。
近年ではリハビリテーション医や産業医などの求人が増加しています。

また状況によっては医師免許の活かせる他業種への転職も視野に入れておくと、より希望に合った転職が叶う可能性が高まります。

③ 転職の段取りを確認しておく

転職するにあたり、現在の職場とのトラブル防止のためには周到な段取りが重要です。
転職活動の期間は数ヶ月から1年程度要することが多いため、通常期限を提示し十分な話し合いを経てから活動し始めます。
例えば年度末の3月での退職を見越し転職する場合は、夏頃から準備を進めておきましょう。

円満に退職するためのポイントはこちらの記事で詳しく解説しています。

転職先の病院の環境チェックポイント

転職を成功させるためには、以下のような点をチェックしておく必要があります。

  • キャリアプランに合っているか
  • 経営状況はどうか
  • 働きやすさはあるか
  • 人間関係
  • 給与
  • 待遇(休日・勤務時間)

以上6点について詳しくご紹介します。

キャリアプランに合っているか

「スキルアップのための転職」なのか「ライフイベントによる転職」なのかによっても選ぶ職場は異なります。
キャリアプランに合わない職場へ転職した場合、再度転職しなければならない可能性もあるでしょう。
自身のキャリアを十分プランニングした上で転職に踏み切るのが、成功するためのポイントです。

経営状況はどうか

経営状況の厳しい職場は離職者が多い傾向にあり、とにかく人を集めなければいけません。高い給料を提示するなど特別良い条件で募集をかける場合もありますが、自分のキャリアに合わない職場である可能性もあります。

医療機関の経営状況は都道府県の医療法人窓口で閲覧できる「決算書」、厚生労働省「病院経営管理指標」などを参考にするとよいでしょう。

働きやすさはあるか

働きやすい職場とは、医師として成長できる環境であることや正当な評価と納得のいく報酬制度のある職場であるといえます。
またライフステージに合わせ勤務時間が選択できることなどもポイントとなるでしょう。

また当直やオンコール、長時間勤務など自分にとってきついと感じる業務の多さも働きやすさの指標となります。つらいと感じる業務が多い職場は、短期間で転職するというリスクを背負うことになってしまうでしょう。

人間関係

人間関係は、医師に限らず転職理由の上位に挙がります。
転職前に職場内の人間関係を目にする機会はありませんが、面接時であれば院内見学が可能です。

受付スタッフや看護師のやり取り、外来や病棟の雰囲気などが職場内の人間関係を知る上での参考となるでしょう。

給与

給与は転職する際の大きなポイントとなります。
年齢や経歴による違いがあるのはもちろん、病院の規模によっても差があります。
基本給に残業代などが含まれているか、将来的にどの程度給料がアップするのかなども含め確認しておきましょう。

待遇(休日・勤務時間)

ワークライフバランスを保つためには、勤務時間や休日出勤などについても確認しておくことが大切です。
特に子育て中や介護中などの場合は、長時間勤務やオンコールの多い職場での勤務が難しいこともあるため、休日や勤務時間についてしっかりとチェックしておきましょう。
比較的時間の調整が利きやすい非常勤医なども視野に入れ、転職活動を進めるのもおすすめです。

医師の転職成功のためには転職エージェントを有効活用

転職活動は通常働きながら行います。
しかし医師としての激務をこなしながらの転職活動は、非常に困難です。
また医師の求人は転職サイトに掲載されていないエージェント専用求人も多く、個人での情報収集には限界があります。

そこで自身のキャリアプランに合った働きやすい職場への転職を成功させるためには、医師専門の転職エージェント「メッドアイ」を利用するのも一つの方法です。
経営状況などわかりにくい情報もしっかりと調査した上で、ぴったりの職場をご紹介します。

まとめ(医師の転職成功について)

医師は売り手市場であるため、転職を複数回していたとしてもあまり不利益は被りません。
ただし転職には多大な労力が必要です。
転職を繰り返さないようポイントを押さえた転職活動を心がけましょう。
例えば確実に外せない条件を優先した職場選びや、キャリアプランに合った働きやすい職場かどうかを見極めることが成功への近道です。


働きながらの転職活動が時間的に難しい、自分では働きやすい職場かどうかの判断に迷う場合は、転職エージェント「メッドアイ」の利用もおすすめです。
まずは気軽な相談から始めてみてはいかがでしょうか。